专利摘要:
式(I)の本発明の化合物および薬学的に許容されるその組成物は、嚢胞性線維症膜貫通調節因子(「CFTR」)を含む、ATP結合カセット(「ABC」)トランスポーターまたはその断片の調節因子として有用である。本発明は、本発明の化合物を用いてABCトランスポーター媒介疾患を治療する方法にも関する。本発明により、インビトロまたはインビボで、生物学的試料中のABCトランスポーターまたはその断片の活性を測定するのに使用するキットであって:(i)請求項1に記載の化合物を含む組成物;および(ii)a)該組成物を該生物学的試料と接触させること;b)該ABCトランスポーターまたはその断片の活性を測定することについての指示書を含むキットも提供される。
公开号:JP2011505338A
申请号:JP2010534201
申请日:2008-11-14
公开日:2011-02-24
发明作者:ぺーター;デー.;イェー. グルーテンヒュイス,;チンラン チョウ,;ルーアー,;サラ ハディダ;ブライアン ベアー,;マーク ミラー,
申请人:バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッドVertex Pharmaceuticals Incorporated;
IPC主号:C07D217-22
专利说明:

[0001] (関連出願の引用)
本願は、2007年11月16日に出願された米国仮特許出願第60/988,559号に対する米国特許法119条の下での利益を主張する。米国仮特許出願第60/988,559号の内容全体は、本明細書中に参考として援用される。]
[0002] (技術分野)
本発明は、嚢胞性線維症膜貫通調節因子(「CFTR」)を含むATP結合カセット(「ABC」)トランスポーターまたはその断片の調節因子、その組成物および方法に関する。本発明は、そうした調節因子を用いてABCトランスポーター媒介疾患を治療する方法にも関する。]
背景技術

[0003] (発明の背景)
ABCトランスポーターは、多種多様の薬理作用性物質、潜在的な毒性薬物および生体異物ならびにアニオンの輸送を制御する膜トランスポータータンパク質のファミリーである。ABCトランスポーターは、細胞アデノシン三リン酸(ATP)と結合しそれを特異的活性のために使用する相同性の膜タンパク質である。これらのトランスポーターのいくつかは、化学療法剤に対して悪性癌細胞を防御する多剤耐性タンパク質(MDR1−P糖タンパク質または多剤耐性タンパク質、MRP1など)として発見された。これまで、48個のABCトランスポーターが特定され、その配列同一性および機能に基づいて7つのファミリーに分類されている。]
[0004] ABCトランスポーターは、体内で種々の重要な生理学的役割を制御し、有害な環境化合物に対する防御を行う。このため、それらは、トランスポーターの欠陥に伴う疾患の治療、標的細胞外への薬物輸送の防止、およびABCトランスポーター活性の調節が有益な他の疾患への介入のための重要な潜在的薬物標的を意味する。]
[0005] 疾患に通常関係するABCトランスポーターファミリーの1つのメンバーはcAMP/ATP媒介アニオンチャネル、CFTRである。CFTRは、吸収性および分泌性の上皮細胞を含む様々な細胞型において発現する。そこでは、CFTRは、膜を横断するアニオンフラックスならびに他のイオンチャネルおよびタンパク質の活性を制御する。上皮細胞において、CFTRの正常機能は、呼吸器組織および消化組織を含む身体全体にわたる電解質輸送の保持に極めて重要である。CFTRは、それぞれが6つの膜貫通ヘリックスと1つのヌクレオチド結合ドメインを含む膜貫通ドメインのタンデムリピートでできたタンパク質をコード化する約1480個のアミノ酸からなる。2つの膜貫通ドメインは、チャネル活性および細胞輸送を制御する、複数のリン酸化部位を有する大きな極性の制御(R)ドメインで連結されている。]
[0006] 遺伝子コード化CFTRは特定され、配列決定されている(非特許文献1;非特許文献2)、(非特許文献3を参照されたい)。この遺伝子における欠陥はCFTRの変異を引き起こし、ヒトにおける最も一般的な致死的遺伝性疾患である嚢胞性線維症(「CF」)をもたらす。米国では、幼児2,500人に約1人が嚢胞性線維症を発症している。米国の総人口のうち最大で1000万人が、明らかな病的影響はないが、欠陥遺伝子の単一コピーを保有している。その一方、CF関連遺伝子の2つのコピーを有する個体は、慢性肺疾患を含むCFの衰弱を伴う致命的な影響に苦しんでいる。]
[0007] 嚢胞性線維症の患者においては、呼吸上皮で内因性発現したCFTRでの変異は、アピカルアニオン分泌を低下させ、イオンおよび液体輸送の不均衡を引き起こす。結果としてのアニオン輸送の低下は、肺における粘液蓄積の増進と付随する細菌感染を助長し、これは、最終的にCF患者を死に至らしめる。呼吸器疾患に加えて、CF患者は一般に、胃腸の疾患や膵機能不全に苦しみ、治療しないと死に至ることになる。さらに、嚢胞性線維症に罹っている男性の大部分は不妊症となり、嚢胞性線維症に罹っている女性では、その生殖能力が低下する。CF関連遺伝子の2つのコピーの重度の影響とは対照的に、CF関連遺伝子の単一コピーを有する個体はコレラ、および下痢からくる脱水症に対して高い耐性を示す(これは個体群内での比較的高いCF遺伝子発生頻度を説明している)。]
[0008] CF染色体のCFTR遺伝子の配列解析によって、様々な疾患誘発性の変異が明らかになっている(非特許文献4;非特許文献5;および非特許文献6;非特許文献7)。これまで、CF遺伝子において1000を超える疾患誘発性の変異が特定されている(http://www.genet.sickkids.on.ca/cftr/)。最もよく見られる変異は、CFTRアミノ酸配列の位置508でのフェニルアラニンの欠失であり、通常ΔF508−CFTRと称される。この変異は嚢胞性線維症の症例の約70%において発生し、重症疾患と関連している。]
[0009] ΔF508−CFTRにおける残基508の欠失は、新生タンパク質が正しく折り畳まれるのを妨げる。これは、変異タンパク質が、ERの外へ出て原形質膜へ移動できないようにする。結果として、膜の中に存在するチャネルの数は、野生型CFTRを発現する細胞中で見られる数より遥かに少なくなる。輸送障害に加えて、変異はチャネル開閉の欠陥をもたらす。膜中のチャネル数の減少とチャネル開閉の欠陥が一緒になって、上皮を通してのアニオン輸送が低下し、イオンおよび流体輸送の欠陥がもたらされる(非特許文献8)。しかし、野生型CFTRより少ないが、膜内のΔF508−CFTRの数が減少しても機能的であることが研究により示されている(非特許文献9;Denningら、supra;非特許文献10)。ΔF508−CFTRに加えて、輸送、合成および/またはチャネル開閉の欠陥をもたらすCFTRにおける他の疾患誘発性の変異は、上方制御または下方制御されてアニオン分泌を変え、疾患の増悪および/または重症度が変わる可能性がある。]
[0010] CFTRはアニオンに加えて様々な分子を輸送するが、この役割(アニオンの輸送)が上皮を通してのイオンおよび水の輸送の重要な機序における1つの要素を意味することは明らかである。他の要素には、上皮Na+チャネル、ENaC、Na+/2Cl−/K+共トランスポーター、Na+−K+−ATP合成酵素ポンプおよび側底膜K+チャネルが含まれ、これらは細胞中へのクロリドの取り込みに関与する。]
[0011] これらの要素は一緒に作用して、細胞内でのその選択的な発現および局在化による上皮を通しての指向性輸送を実現する。クロリド吸収は、アピカル膜上に存在するENaCおよびCFTRならびにNa+−K+−ATP合成酵素ポンプおよび細胞の側底面で発現したCl−チャネルの協調した活性によって起こる。腔側からのクロリドの二次性能動輸送は、細胞内クロリドの蓄積をもたらし、次いでこれはCl−チャネルを通して細胞から受動的に離れ、方向性のある輸送をもたらすことができる。側底面上へのNa+/2Cl−/K+共トランスポーター、Na+−K+−ATP合成酵素ポンプおよび側底膜K+チャネルの配置、ならびに、腔側上へのCFTRの配置は、腔側上でのCFTRを介したクロリドの分泌を協調させる。水はそれ自体では多分能動的に輸送されることはないので、上皮を通るその流れは、ナトリウムおよびクロリドのバルクフローによって発生する小さな経上皮浸透圧勾配に依存する。]
[0012] 嚢胞性線維症に加え、CFTR活性の調節は、CFTRにおける変異によって直接引き起こされない他の疾患、例えば、分泌性疾患、およびCFTRによって媒介される他のタンパク質フォールディング疾患に有益である。これらの疾患には、これらには限定されないが、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、ドライアイ疾患およびシェーグレン症候群が含まれる。]
[0013] COPDは、漸進的であり完全には可逆的でない空気流の制限を特徴とする。空気流の制限は粘液過分泌、肺気腫および細気管支炎に起因する。突然変異体または野生型CFTRの活性化因子は、粘液過分泌および粘膜毛様体クリアランスの障害(COPDにおいてよく見られる)の治療の可能性を提供する。具体的には、CFTRを通るアニオン分泌が増大すると、気道表面液体中への流体輸送を容易にして粘液に水分補給し、近線毛流体粘性を最適化することができる。これにより、高度の粘膜毛様体クリアランスとCOPDに関連する症状の減退がもたらされる。ドライアイ疾患は、涙液産生の低下および異常な涙液膜脂質、タンパク質およびムチンプロファイルを特徴とする。ドライアイには多くの原因があるが、そのうちのいくつかには、年齢、レーシック眼科手術、関節炎、薬物治療、化学火傷/熱傷、アレルギーならびに嚢胞性線維症およびシェーグレン症候群などの疾患が含まれる。CFTRによるアニオン分泌が増大すると、角膜内皮細胞および眼を取り囲む分泌腺からの流体輸送を増進させて角膜の水分補給を増大させる。これは、ドライアイ疾患に伴う症状の緩和を助けることになる。シェーグレン症候群は、眼、口、皮膚、呼吸組織、肝臓、膣および腸を含む身体全体にわたって、免疫系が水分産生腺を攻撃する自己免疫疾患である。その症状には、ドライアイ、口および膣ならびに肺の疾患が含まれる。その疾患は、リウマチ性関節炎、全身性ループス、全身性硬化症および多発性筋炎/皮膚筋炎とも関連する。タンパク質輸送の障害は、それに対する治療選択肢が限られている疾患を引き起こすと考えられる。CFTR活性の調節因子は、疾患によって苦しむ様々な器官に水分を補給し、付随する症状を改善するのを助けることができる。]
[0014] 上述したように、ΔF508−CFTRにおける残基508の欠失は、新生タンパク質が正しく折り畳まれるのを妨げ、この変異タンパク質が、ERの外へ出て原形質膜へ移動できないようにする。結果として、不十分な量の成熟タンパク質が原形質膜に存在し、上皮組織内でのクロリド輸送は著しく低下する。実際、このER機構によるABCトランスポーターのERプロセシングの障害というこの細胞現象は、CF疾患だけでなく、様々な他の孤立性疾患および遺伝性疾患の基となることが分かっている。ER機構が機能不全となる2つの仕方は、分解をもたらすタンパク質ER搬出とのカップリングの喪失によるか、これらの欠陥タンパク質/異常折り畳み構造タンパク質のER蓄積によるものである[非特許文献11;非特許文献12;非特許文献13;非特許文献14;非特許文献15]。ER機能不全に関連する第1の部類の疾患は、嚢胞性線維症(先に論じたように、異常折り畳み構造ΔF508−CFTRに起因)、遺伝性肺気腫(a1−抗トリプシン;非Piz変異体に起因)、遺伝性ヘモクロマトーシス、凝固−線維素溶解欠乏症、例えばプロテインC欠乏症、1型遺伝性血管浮腫、脂質プロセッシング欠乏症、例えば家族性高コレステロール血症、1型乳び血症、無βリポタンパク血症、リソソーム蓄積症、例えばI−細胞疾患/偽ハーラー症候群、ムコ多糖症(リソソームプロセシング酵素に起因)、サンドホフ/テイサックス病(β−ヘキソサミニダーゼに起因)、クリーグラー−ナジャー病II型(UDP−グルクロニル−シアリック−トランスフェラーゼに起因)、多腺性内分泌障害/高インスリン血症、真性糖尿病(インスリン受容体に起因)、ラロン型小人症(成長ホルモン受容体に起因)、ミレオペルオキシダーゼ欠乏症、原発性甲状腺機能低下症(プレプロ副甲状腺ホルモンに起因)、メラノーマ(チロシナーゼに起因)である。ER機能不全の後者の部類に関連する疾患は、グリカノシスCDG1型、遺伝性肺気腫(α1−抗トリプシン(PiZ変異体)に起因、先天性甲状腺機能亢進症、骨形成不全症(I、II、IV型プロコラーゲンに起因)、遺伝性低フィブリノーゲン血症(フィブリノーゲンに起因)、ACT欠乏症(α1−抗キモトリプシンに起因)、尿崩症(DI)、ニューロフィシールDI(バソプレシンホルモン/V2−受容体に起因)、腎性DI(アクアポリンIIに起因)、シャルコー−マリー−トゥース症候群(末梢性ミエリンタンパク質22に起因)、ペリツェウス−メルツバッハー病、神経変性疾患、例えばアルツハイマー病(βAPPおよびプレセニリンに起因)、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、進行性核上麻痺、ピック病、いくつかのポリグルタミン神経疾患、例えばハンチントン、脊髄小脳失調I型、脊髄性および延髄性筋萎縮、歯状核赤核淡蒼球ルイ体および筋緊張性ジストロフィー、ならびに海綿状脳障害、例えば遺伝性クロイツフェルト−ヤコブ病(ピリオンタンパク質プロセシング欠損に起因)、ファブリー病(リソソームα−ガラクトシダーゼAに起因)およびストロイスラー−シャインカー症候群(Prpプロセシング欠損に起因)である。]
[0015] CFTR活性の上方制御に加えて、CFTR調節因子によるアニオン分泌の低下は、分泌腺下痢の治療に有益である。そこでは、分泌促進物質により活性化されたクロリド輸送の結果、上皮の水輸送は劇的に増大する。その機序にはcAMPの上昇とCFTRの刺激が関わる。]
[0016] 下痢には多くの原因があるが、過度のクロリド輸送によってもたらされる下痢性疾患の主な結果はすべてに共通しており、脱水症、アシドーシス、成長障害および死が含まれる。]
[0017] 急性および慢性の下痢は、世界中の多くの地域で医学上の主要な問題を示している。下痢は、栄養失調における重要な要素であり、かつ5歳未満の子供における死亡の主な原因である(死者数5,000,000/年)。]
[0018] 後天性免疫不全症候群(AIDS)および慢性炎症性大腸炎(IBD)の患者においては、分泌性下痢も危険な状態である。先進工業国から発展途上国へ行った旅行者のうち毎年1600万人が下痢を発症しており、下痢の症状の重症度およびその数は旅行した国および地域によって異なっている。]
[0019] ウシ、ブタおよびウマ、ヒツジ、ヤギ、ネコおよびイヌなどの家畜やペットにおける下痢((ヒトを除く動物の)伝染性下痢症としても公知)は、これらの動物における主要な死亡原因である。下痢は、離乳または物理的移動などの何らかの大きな変わり目、ならびに様々な細菌感染またはウイルス感染によってもたらされる恐れがあり、通常、動物の生涯の最初の数時間以内に起こる。]
[0020] 最も一般的な下痢をもたらす細菌は、K99線毛抗原を有する腸管毒素原性E−coli(ETEC)である。下痢の一般的な原因ウイルスには、ロタウイルスおよびコロナウイルスが含まれる。他の病原菌には、とりわけ、Cryptosporidium、giardia lambliaおよびsalmonellaが含まれる。]
[0021] ロタウイルス感染症の症状には、水様便の排泄、脱水症および衰弱が含まれる。コロナウイルスは新生動物において重症の病気を引き起こし、その死亡率はロタウイルス感染症より高い。しかし、幼若動物はしばしば、2つ以上のウイルス、またはウイルスと細菌性微生物の組合せに一度に感染する可能性がある。これは疾患の重症度を劇的に増大させる。]
先行技術

[0022] Gregory、R.Jら、(1990年)Nature 347巻:382〜386頁
Rich、D.Pら、(1990年)Nature 347巻:358〜362頁
Riordan、J.Rら、(1989年)Science 245巻:1066〜1073頁
Cutting、G.Rら、(1990年)Nature 346巻:366〜369頁
Dean、Mら、(1990年)Cell 61巻:863:870頁
Kerem、B−Sら、(1989年)Science 245巻:1073〜1080頁
Kerem、B−Sら、(1990年)Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87巻:8447〜8451頁
Quinton、P.M.(1990年)、FASEB J. 4巻:2709〜2727頁
Dalemansら、(1991年)、Nature Lond. 354巻:526〜528頁
Pasyk and Foskett(1995年)、J.Cell.Biochem. 270巻:12347〜50頁
Aridor Mら、Nature Med.、5巻(7号)、745〜751頁(1999年)
Shastry、B.S.,ら、Neurochem. International、43巻、1〜7頁(2003年)
Rutishauser、J.,ら、Swiss Med Wkly、132巻、211〜222頁(2002年)
Morello、JPら、TIPS、21巻、466〜469頁(2000年)
Brass P.ら、Human Mut.、14巻、186〜198頁(1999年)]
発明が解決しようとする課題

[0023] したがって、哺乳動物の細胞膜におけるABCトランスポーターの活性を調節するのに使用できるABCトランスポーター活性の調節因子およびその組成物が必要である。]
[0024] ABCトランスポーター活性のそうした調節因子を用いてABCトランスポーター媒介疾患を治療する方法が必要である。]
[0025] エクスビボでの哺乳動物の細胞膜においてABCトランスポーター活性を調節する方法が必要である。]
[0026] 哺乳動物の細胞膜におけるCFTRの活性を調節するのに使用できるCFTR活性の調節因子が必要である。]
[0027] CFTR活性のそうした調節因子を用いてCFTR媒介疾患を治療する方法が必要である。]
[0028] エクスビボでの哺乳動物の細胞膜においてCFTR活性を調節する方法が必要である。]
課題を解決するための手段

[0029] (発明の要旨)
本発明の化合物および薬学的に許容されるその組成物は、ABCトランスポーター活性の調節因子として有用であることをここに見出した。これらの化合物は一般式I:]
[0030] を有する化合物または薬学的に許容されるその塩である。R1、R2、R3、R’3、R4およびnは本明細書で説明する。]
[0031] これらの化合物および薬学的に許容される組成物は、これらに限定されないが、嚢胞性線維症、遺伝性肺気腫、遺伝性ヘモクロマトーシス、凝固−線維素溶解欠乏症、例えばプロテインC欠乏症、1型遺伝性血管浮腫、脂質プロセッシング欠乏症、例えば家族性高コレステロール血症、1型乳び血症、無βリポタンパク血症、リソソーム蓄積症、例えばI−細胞疾患/偽ハーラー症候群、ムコ多糖症、サンドホフ/テイサックス病、クリーグラー−ナジャー病II型、多腺性内分泌障害/高インスリン血症、真性糖尿病、ラロン型小人症、ミレオペルオキシダーゼ欠乏症、原発性甲状腺機能低下症、メラノーマ、グリカノシスCDG1型、遺伝性肺気腫、先天性甲状腺機能亢進症、骨形成不全症、遺伝性低フィブリノーゲン血症、ACT欠乏症、尿崩症(DI)、ニューロフィシールDI、腎性DI、シャルコー−マリー−トゥース症候群、ペリツェウス−メルツバッハー病、神経変性疾患、例えばアルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、進行性核上麻痺、ピック病、いくつかのポリグルタミン神経疾患、例えばハンチントン病、脊髄小脳失調I型、脊髄性および延髄性筋萎縮、歯状核赤核淡蒼球ルイ体および筋緊張性ジストロフィー、ならびに海綿状脳障害、例えば遺伝性クロイツフェルト−ヤコブ病、ファブリー病、ストロイスラー−シャインカー症候群、COPD、ドライアイ疾患およびシェーグレン病を含む様々な疾患、障害または状態を治療するかまたはその重症度を低減するのに有用である。]
[0032] (発明の詳細な説明)
定義
本明細書で用いるように、別段の指示のない限り、以下の定義が適用されるものとする。]
[0033] 本明細書で用いる「ABC−トランスポーター」という用語は、少なくとも1つの結合ドメインを含むABC−トランスポータータンパク質またはその断片(これはインビボまたはインビトロで存在する)を意味する。本明細書で用いる「結合ドメイン」という用語は、調節因子と結合することができるABC−トランスポーター上のドメインを意味する。例えば、Hwang、T.C.らJ.Gen.Physiol.(1998年):111巻(3号)、477〜90頁を参照されたい。]
[0034] 本明細書で用いる「CFTR」という用語は、これらに限定されないが、ΔF508 CFTRおよびG551D CFTRを含む、調節因子活性の能力を有する嚢胞性線維症膜貫通調節因子またはその変異を意味する(CFTR変異については例えば、http://www.genet.sickkids.on.ca/cftr/を参照されたい)。]
[0035] 本明細書で用いる「調節する(modulating)」という用語は、例えば活性を、測定可能な量で増大または減少させることを意味する。ABCトランスポーター、例えばCFTRアニオンチャネルの活性を増大させることによってCFTR活性などのABCトランスポーター活性を調節する化合物をアゴニストと称する。ABCトランスポーター、例えばCFTRアニオンチャネルの活性を減少させることによってCFTR活性などのABCトランスポーター活性を調節する化合物をアンタゴニストと称する。アゴニストは、CFTRアニオンチャネルなどのABCトランスポーターと相互作用して、受容体が、内因性リガンド結合に応答して細胞内シグナルを伝達する能力を増大させる。アンタゴニストは、CFTRなどのABCトランスポーターと相互作用し、受容体上の結合部位(複数可)について内因性のリガンド(複数可)または基質(複数可)と競合して、受容体が、内因性リガンド結合に応答して細胞内シグナルを伝達する能力を低下させる。]
[0036] 「ABCトランスポーター媒介疾患を治療するかまたはその重症度を低減させる」という語句は、ABCトランスポーターおよび/またはCFTR活性によって直接引き起こされる疾患の治療と、ABCトランスポーターおよび/またはCFTRアニオンチャネル活性によって直接的には引き起こされない症状の緩和の両方を指す。ABCトランスポーターおよび/またはCFTR活性によってその症状に影響を及ぼす疾患の例には、これらに限定されないが、嚢胞性線維症、遺伝性肺気腫、遺伝性ヘモクロマトーシス、凝固−線維素溶解欠乏症、例えばプロテインC欠乏症、1型遺伝性血管浮腫、脂質プロセッシング欠乏症、例えば家族性高コレステロール血症、1型乳び血症、無βリポタンパク血症、リソソーム蓄積症、例えばI−細胞疾患/偽ハーラー症候群、ムコ多糖症、サンドホフ/テイサックス病、クリーグラー−ナジャー病II型、多腺性内分泌障害/高インスリン血症、真性糖尿病、ラロン型小人症、ミレオペルオキシダーゼ欠乏症、原発性甲状腺機能低下症、メラノーマ、グリカノシスCDG1型、遺伝性肺気腫、先天性甲状腺機能亢進症、骨形成不全症、遺伝性低フィブリノーゲン血症、ACT欠乏症、尿崩症(DI)、ニューロフィシールDI、腎性DI、シャルコー−マリー−トゥース症候群、ペリツェウス−メルツバッハー病、神経変性疾患、例えばアルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、進行性核上麻痺、ピック病、いくつかのポリグルタミン神経疾患、例えばハンチントン病、脊髄小脳失調I型、脊髄性および延髄性筋萎縮、歯状核赤核淡蒼球ルイ体および筋緊張性ジストロフィー、ならびに海綿状脳障害、例えば遺伝性クロイツフェルト−ヤコブ病、ファブリー病、ストロイスラー−シャインカー症候群、COPD、ドライアイ疾患およびシェーグレン病が含まれる。]
[0037] 本発明のためには、化学元素は、Handbook of Chemistry and Physics、75th Edの元素周期律表、CAS版によって特定される。さらに、有機化学の一般的原理は、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausolito:1999年、および「March’s Advanced Organic Chemistry」、5th Ed.、Ed.:Smith、M.B. and March、J.、John Wiley & Sons、New York:2001年に記載されている。これらの内容全体を参照により本明細書に組み込む。]
[0038] 本発明のためには、化学元素は、Handbook of Chemistry and Physics、75th Edの元素周期律表、CAS版によって特定される。さらに、有機化学の一般的原理は、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito:1999年、および「March’s Advanced Organic Chemistry」、5th Ed.、Ed.: Smith、M.B. and March、J.、John Wiley & Sons、New York:2001年に記載されている。]
[0039] 本明細書で用いる「脂肪族」という用語は、アルキル、アルケニル、アルキニルという用語を包含し、そのそれぞれは以下に示すように任意選択で置換されている。]
[0040] 本明細書で用いる「アルキル」基は、1〜8個(例えば、1〜6個または1〜4個)の炭素原子を含む飽和脂肪族炭化水素基を指す。アルキル基は直鎖状または分岐状であってよい。アルキル基の例には、これらに限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘプチルまたは2−エチルヘキシルが含まれる。アルキル基は、ハロ、シクロ脂肪族[例えば、シクロアルキルまたはシクロアルケニル]、ヘテロシクロ脂肪族[例えば、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニル]、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アロイル、ヘテロアロイル、アシル[例えば、(脂肪族)カルボニル、(シクロ脂肪族)カルボニルまたは(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル]、ニトロ、シアノ、アミド[例えば、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ]、アミノ[例えば、脂肪族アミノ、シクロ脂肪族アミノまたはヘテロシクロ脂肪族アミノ]、スルホニル[例えば、脂肪族スルホニル]、スルフィニル、スルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、シクロ脂肪族オキシ、ヘテロシクロ脂肪族オキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシまたはヒドロキシなどの1つもしくは複数の置換基で置換(すなわち、任意選択で置換)されていてよい。置換アルキルのいくつかの例には、これらに限定されないが、カルボキシアルキル(HOOC−アルキル、アルコキシカルボニルアルキルおよびアルキルカルボニルオキシアルキルなど)、シアノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アシルアルキル、ヒドロキシアルキル、アラルキル、(アルコキシアリール)アルキル、(スルホニルアミノ)アルキル((アルキルスルホニルアミノ)アルキルなど)、アミノアルキル、アミドアルキル、(シクロ脂肪族)アルキル、シアノアルキルまたはハロアルキルが含まれる。]
[0041] 本明細書で用いる「アルケニル」基は、2〜8個(例えば、2〜6個または2〜4個)の炭素原子および少なくとも1つの二重結合を含む脂肪族炭素基を指す。アルキル基と同様に、アルケニル基は直鎖状または分岐状であってよい。アルケニル基の例には、これらに限定されないが、アリル、イソプレニル、2−ブテニル、および2−ヘキセニルが含まれる。アルケニル基は、ハロ、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アロイル、ヘテロアロイル、アシル[例えば、(シクロ脂肪族)カルボニルまたは(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル]、ニトロ、シアノ、アシル[例えば、脂肪族カルボニル、シクロ脂肪族カルボニル、アリールカルボニル、ヘテロシクロ脂肪族カルボニルまたはヘテロアリールカルボニル]、アミド[例えば、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノアルキルアミノカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニルまたはヘテロアリールアミノカルボニル]、アミノ[例えば、脂肪族アミノまたは脂肪族スルホニルアミノ]、スルホニル[例えば、アルキルスルホニル、シクロ脂肪族スルホニルまたはアリールスルホニル]、スルフィニル、スルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、シクロ脂肪族オキシ、ヘテロシクロ脂肪族オキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシまたはヒドロキシなどの1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換されていてよい。]
[0042] 本明細書で用いる「アルキニル」基は、2〜8個(例えば、2〜6個または2〜4個)の炭素原子を含み、少なくとも1つの三重結合を有する脂肪族炭素基を指す。アルキニル基は直鎖状または分岐状であってよい。アルキニル基の例には、これらに限定されないが、プロパルギルはブチニルが含まれる。アルキニル基は、アロイル、ヘテロアロイル、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、スルホ、メルカプト、スルファニル[例えば、脂肪族スルファニルまたはシクロ脂肪族スルファニル]、スルフィニル[例えば、脂肪族スルフィニルまたはシクロ脂肪族スルフィニル]、スルホニル[例えば、脂肪族スルホニル、脂肪族アミノスルホニルまたはシクロ脂肪族スルホニル]、アミド[例えば、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルアミノカルボニル、シクロアルキルカルボニルアミノ、アリールアミノカルボニル、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノまたはヘテロアリールアミノカルボニル]、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アシル[例えば、(シクロ脂肪族)カルボニルまたは(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル]、アミノ[例えば、脂肪族アミノ]、スルホキシ、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、(シクロ脂肪族)オキシ、(ヘテロシクロ脂肪族)オキシ、あるいは(ヘテロアリール)アルコキシなどの1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換されていてよい。]
[0043] 本明細書で用いる「アミド」は「アミノカルボニル」と「カルボニルアミノ」の両方を包含する。単独か、または別の基と一緒に用いられる場合、これらの用語は、末端で使用される場合のN(RXRY)−C(O)−またはRYC(O)−N(RX)−、内部で使用される場合の−C(O)−N(RX)−または−N(RX)−C(O)−などのアミド基を指す。RXおよびRYは以下に定義する。アミド基の例には、アルキルアミド(アルキルカルボニルアミノまたはアルキルカルボニルアミノなど)、(ヘテロシクロ脂肪族)アミド、(ヘテロアラルキル)アミド、(ヘテロアリール)アミド、(ヘテロシクロアルキル)アルキルアミド、アリールアミド、アラルキルアミド、(シクロアルキル)アルキルアミドまたはシクロアルキルアミドが含まれる。]
[0044] 本明細書で用いる「アミノ」基は−NRXRYを指す。ここで、RXおよびRYのそれぞれは独立に、水素、アルキル、シクロ脂肪族、(シクロ脂肪族)脂肪族、アリール、芳香脂肪族(araliphatic)、ヘテロシクロ脂肪族、(ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族、ヘテロアリール、カルボキシ、スルファニル、スルホニル、スルホニル、(脂肪族)カルボニル、(シクロ脂肪族)カルボニル、((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル、アリールカルボニル、(芳香脂肪族)カルボニル、(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル、((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル、(ヘテロアリール)カルボニルまたは(ヘテロ芳香脂肪族)カルボニルであり、そのそれぞれは、本明細書で定義され、任意選択で置換されている。アミノ基の例には、アルキルアミノ、ジアルキルアミノまたはアリールアミノが含まれる。「アミノ」という用語が、末端基でない(例えば、アルキルカルボニルアミノ)場合、それは−NRX−で表される。RXは上記定義と同じ意味を有する。]
[0045] 本明細書では、単独か、あるいは「アラルキル」、「アラルコキシ」または「アリールオキシアルキル」のようなより大きな部分の一部として用いられる「アリール」基は、単環式(例えば、フェニル);二環式(例えば、インデニル、ナフタレニル、テトラヒドロナフチル、テトラヒドロインデニル);および三環式(例えば、フルオレニルテトラヒドロフルオレニルまたはテトラヒドロアントラセニル、アントラセニル)環系を指す。ここで、その単環式環系は、芳香族であるか、または二環式もしくは三環式環系中の環の少なくとも1つは芳香族である。二環式および三環式環系には、ベンゾ縮合2〜3員炭素環が含まれる。例えば、ベンゾ縮合基は、2つ以上のC4〜8炭素環部分と縮合したフェニルを含む。アリールは、脂肪族[例えば、アルキル、アルケニルまたはアルキニル];シクロ脂肪族;(シクロ脂肪族)脂肪族;ヘテロシクロ脂肪族;(ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族;アリール;ヘテロアリール;アルコキシ;(シクロ脂肪族)オキシ;(ヘテロシクロ脂肪族)オキシ;アリールオキシ;ヘテロアリールオキシ;(芳香脂肪族)オキシ;(ヘテロ芳香脂肪族)オキシ;アロイル;ヘテロアロイル;アミノ;オキソ(ベンゾ縮合二環式または三環式アリール上の非芳香族炭素環);ニトロ;カルボキシ;アミド;アリール[例えば、脂肪族カルボニル;(シクロ脂肪族)カルボニル;((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル;(芳香脂肪族)カルボニル;(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル;((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル;または(ヘテロ芳香脂肪族)カルボニル];スルホニル[例えば、脂肪族スルホニルまたはアミノスルホニル];スルフィニル[例えば、脂肪族スルフィニルまたはシクロ脂肪族スルフィニル];スルファニル[例えば、脂肪族スルファニル];シアノ;ハロ;ヒドロキシ;メルカプト;スルホキシ;尿素;チオ尿素;スルファモイル;スルファミド;あるいはカルバモイルを含む1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換されている。あるいは、アリールは置換されていなくてもよい。]
[0046] 置換アリールの非限定的な例には、ハロアリール[例えば、モノ−、ジ(p、m−ジハロアリールなど)および(トリハロ)アリール];(カルボキシ)アリール[例えば、(アルコキシカルボニル)アリール、((アラルキル)カルボニルオキシ)アリールおよび(アルコキシカルボニル)アリール];(アミド)アリール[例えば、(アミノカルボニル)アリール、(((アルキルアミノ)アルキル)アミノカルボニル)アリール、(アルキルカルボニル)アミノアリール、(アリールアミノカルボニル)アリールおよび(((ヘテロアリール)アミノ)カルボニル)アリール];アミノアリール[例えば、((アルキルスルホニル)アミノ)アリールまたは((ジアルキル)アミノ)アリール];(シアノアルキル)アリール;(アルコキシ)アリール;(スルファモイル)アリール[例えば、(アミノスルホニル)アリール];(アルキルスルホニル)アリール;(シアノ)アリール;(ヒドロキシアルキル)アリール;((アルコキシ)アルキル)アリール;(ヒドロキシ)アリール、((カルボキシ)アルキル)アリール;(((ジアルキル)アミノ)アルキル)アリール;(ニトロアルキル)アリール;(((アルキルスルホニル)アミノ)アルキル)アリール;((ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル)アリール;((アルキルスルホニル)アルキル)アリール;(シアノアルキル)アリール;(ヒドロキシアルキル)アリール;(アルキルカルボニル)アリール;アルキルアリール;(トリハロアルキル)アリール;p−アミノ−m−アルコキシカルボニルアリール;p−アミノ−m−シアノアリール;p−ハロ−m−アミノアリール;または(m−(ヘテロシクロ脂肪族)−o−(アルキル))アリールが含まれる。]
[0047] 本明細書で用いる「アラルキル」基などの「芳香脂肪族」は、アリール基で置換された脂肪族基(例えば、C1〜4アルキル基)を指す。「脂肪族」、「アルキル」および「アリール」は本明細書で定義される。アラルキル基などの芳香脂肪族の例はベンジルである。]
[0048] 本明細書で用いる「アラルキル」基は、アリール基で置換されたアルキル基(例えば、C1〜4アルキル基)を指す。「アルキル」と「アリール」はどちらも上記定義の通りである。アラルキル基の例はベンジルである。アラルキルは、脂肪族[例えば、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキルまたはハロアルキル、例えばトリフルオロメチルを含むアルキル、アルケニルまたはアルキニル]、シクロ脂肪族[例えば、シクロアルキルまたはシクロアルケニル]、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アロイル、ヘテロアロイル、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アミド[例えば、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノまたはヘテロアラルキルカルボニルアミノ]、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、アシル、メルカプト、アルキルスルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソまたはカルバモイルなどの1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換されている。]
[0049] 本明細書で用いる「二環式環系」は、2つの環を形成する8〜12員(例えば、9、10または11員)構造を含み、その2つの環は共通する少なくとも1個の原子(例えば、共通する2つの原子)を有する。二環式環系には、ビシクロ脂肪族(例えば、ビシクロアルキルまたはビシクロアルケニル)、ビシクロヘテロ脂肪族、二環式アリールおよび二環式ヘテロアリールが含まれる。]
[0050] 本明細書で用いる「シクロ脂肪族」基は、「シクロアルキル」基および「シクロアルケニル」基を包含し、そのそれぞれは、以下に示すように任意選択で置換されている。]
[0051] 本明細書で用いる「シクロアルキル」基は、3〜10個(例えば、5〜10個)の炭素原子の飽和炭素環単環式または二環式(縮合または橋かけした)環を指す。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、ノルボルニル、キュビル、オクタヒドロ−インデニル、デカヒドロ−ナフチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.3.2]デシル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、アダマンチル、アザシクロアルキルまたは((アミノカルボニル)シクロアルキル)シクロアルキルが含まれる。本明細書で用いる「シクロアルケニル」基は、1つまたは複数の二重結合を有する3〜10個(例えば、4〜8個)の炭素原子の非芳香族炭素環を指す。シクロアルケニル基の例には、シクロペンテニル、1,4−シクロヘキサ−ジエニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、ヘキサヒドロ−インデニル、オクタヒドロ−ナフチル、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、ビシクロ[2.2.2]オクテニルまたはビシクロ[3.3.1]ノネニルが含まれる。シクロアルキルまたはシクロアルケニル基は、脂肪族[例えば、アルキル、アルケニルまたはアルキニル]、シクロ脂肪族、(シクロ脂肪族)脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、(ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、(シクロ脂肪族)オキシ、(ヘテロシクロ脂肪族)オキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、(芳香脂肪族)オキシ、(ヘテロ芳香脂肪族)オキシ、アロイル、ヘテロアロイル、アミノ、アミド[例えば、(脂肪族)カルボニルアミノ、(シクロ脂肪族)カルボニルアミノ、((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニルアミノ、(アリール)カルボニルアミノ、(芳香脂肪族)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニルアミノ、((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニルアミノ、(ヘテロアリール)カルボニルアミノまたは(ヘテロ芳香脂肪族)カルボニルアミノ]、ニトロ、カルボキシ[例えば、HOOC−、アルコキシカルボニルまたはアルキルカルボニルオキシ]、アシル[例えば、(シクロ脂肪族)カルボニル、((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル、(芳香脂肪族)カルボニル、(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル、((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニルまたは(ヘテロ芳香脂肪族)カルボニル]、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、スルホニル[例えば、アルキルスルホニルおよびアリールスルホニル]、スルフィニル[例えば、アルキルスルフィニル]、スルファニル[例えば、アルキルスルファニル]、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソまたはカルバモイルなどの1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換されていてよい。]
[0052] 本明細書で用いる「環状部分」には、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリールまたはヘテロアリールが含まれ、そのそれぞれは上記に定義されている。]
[0053] 本明細書で用いる「ヘテロシクロ脂肪族」という用語は、ヘテロシクロアルキル基およびヘテロシクロアルケニル基を包含し、そのそれぞれは、以下に示すように任意選択で置換されている。]
[0054] 本明細書で用いる「ヘテロシクロアルキル」基は、その環原子の1つまたは複数がヘテロ原子(例えば、N、O、Sまたはその組合せ)である3〜10員の単環式または二環式(縮合または橋かけした)(例えば、5〜10員の単環式または二環式)飽和環構造を指す。ヘテロシクロアルキル基の例には、ピペリジル、ピペラジル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフリル、1,4−ジオキソラニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキソラニル、オキサゾリジル、イソオキサゾリジル、モルホリニル、チオモルホリル、オクタヒドロベンゾフリル、オクタヒドロクロメニル、オクタヒドロチオクロメニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロピリンジニル(octahydropyrindinyl)、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロベンゾ[b]チオフェニル、2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、3−アザビシクロ[3.2.1]オクチルおよび2,6−ジオキサ−トリシクロ[3.3.1.03,7]ノニルが含まれる。単環式ヘテロシクロアルキル基は、テトラヒドロイソキノリンなどのフェニル部分と縮合していてよい。本明細書で用いる「ヘテロシクロアルケニル」基は、その環原子の1つまたは複数がヘテロ原子(例えば、N、OまたはS)である、1つまたは複数の二重結合を有する単環式または二環式(例えば、5〜10員の単環式または二環式)非芳香族環構造を指す。単環式およびビシクロヘテロ脂肪族は標準的化学命名法によって番号づけされる。]
[0055] ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニル基は、脂肪族[例えば、アルキル、アルケニルまたはアルキニル]、シクロ脂肪族、(シクロ脂肪族)脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、(ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、(シクロ脂肪族)オキシ、(ヘテロシクロ脂肪族)オキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、(芳香脂肪族)オキシ、(ヘテロ芳香脂肪族)オキシ、アロイル、ヘテロアロイル、アミノ、アミド[例えば、(脂肪族)カルボニルアミノ、(シクロ脂肪族)カルボニルアミノ、((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニルアミノ、(アリール)カルボニルアミノ、(芳香脂肪族)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニルアミノ、((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニルアミノ、(ヘテロアリール)カルボニルアミノまたは(ヘテロ芳香脂肪族)カルボニルアミノ]、ニトロ、カルボキシ[例えば、HOOC−、アルコキシカルボニルまたはアルキルカルボニルオキシ]、アシル[例えば、(シクロ脂肪族)カルボニル、((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル、(芳香脂肪族)カルボニル、(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル、((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニルまたは(ヘテロ芳香脂肪族)カルボニル]、ニトロ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、スルホニル[例えば、アルキルスルホニルまたはアリールスルホニル]、スルフィニル[例えば、アルキルスルフィニル]、スルファニル[例えば、アルキルスルファニル]、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソまたはカルバモイルなどの1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換されていてよい。]
[0056] 本明細書で用いる「ヘテロアリール」基は、環原子の1つまたは複数がヘテロ原子(例えば、N、O、Sまたはその組合せ)であり、その単環式環系が芳香族であるか、または二環式もしくは三環式環系中の環の少なくとも1つが芳香族である4〜15個の環原子を有する単環式、二環式または三環式の環系を指す。ヘテロアリール基には、2〜3個の環を有するベンゾ縮合環系が含まれる。例えば、ベンゾ縮合基には、1つまたは2つの4〜8員のヘテロシクロ脂肪族部分(例えば、インドリジル、インドリル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリニル、ベンゾ[b]フリル、ベンゾ[b]チオフェニル、キノリニルまたはイソキノリニル)と縮合したベンゾが含まれる。ヘテロアリールのいくつかの例は、アゼチジニル、ピリジル、1H−インダゾリル、フリル、ピロリル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフリル、イソキノリニル、ベンズチアゾリル、キサンテン、チオキサンテン、フェノチアジン、ジヒドロインドール、ベンゾ[1,3]ジオキソール、ベンゾ[b]フリル、ベンゾ[b]チオフェニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、プリル、シンノリル、キノリル、キナゾリル、フタラジル、キナゾリル、キノキサリル、イソキノリル、4H−キノリジル、ベンゾ−1,2,5−チアジアゾリルまたは1,8−ナフチリジルである。]
[0057] 単環式ヘテロアリールには、これらに限定されないが、フリル、チオフェニル、2H−ピロリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、2H−ピラニル、4−H−ピラニル、ピリジル、ピリダジル、ピリミジル、ピラゾリル、ピラジルまたは1,3,5−トリアジルが含まれる。単環式ヘテロアリールは標準的化学命名法によって番号づけされる。]
[0058] 二環式ヘテロアリールには、これらに限定されないが、インドリジル、インドリル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリニル、ベンゾ[b]フリル、ベンゾ[b]チオフェニル、キノリニル、イソキノリニル、インドリジル、イソインドリル、インドリル、ベンゾ[b]フリル、ベキソ(bexo)[b]チオフェニル、インダゾリル、ベンズイミダジル、ベンズチアゾリル、プリニル、4H−キノリジル、キノリル、イソキノリル、シンノリル、フタラジル、キナゾリル、キノキサリル、1,8−ナフチリジルまたはプテリジルが含まれる。二環式ヘテロアリールは標準的化学命名法によって番号づけされる。]
[0059] ヘテロアリールは、脂肪族[例えば、アルキル、アルケニルまたはアルキニル];シクロ脂肪族;(シクロ脂肪族)脂肪族;ヘテロシクロ脂肪族;(ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族;アリール;ヘテロアリール;アルコキシ;(シクロ脂肪族)オキシ;(ヘテロシクロ脂肪族)オキシ;アリールオキシ;ヘテロアリールオキシ;(芳香脂肪族)オキシ;(ヘテロ芳香脂肪族)オキシ;アロイル;ヘテロアロイル;アミノ;オキソ(二環式もしくは三環式ヘテロアリールの非芳香族炭素環または複素環上);カルボキシ;アミド;アシル[例えば、脂肪族カルボニル;(シクロ脂肪族)カルボニル;((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル;(芳香脂肪族)カルボニル;(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル;((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル;または(ヘテロ芳香脂肪族)カルボニル];スルホニル[例えば、脂肪族スルホニルまたはアミノスルホニル];スルフィニル[例えば、脂肪族スルフィニル];スルファニル[例えば、脂肪族スルファニル];ニトロ;シアノ;ハロ;ヒドロキシ;メルカプト;スルホキシ;尿素;チオ尿素;スルファモイル;スルファミド;あるいはカルバモイルなどの1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換されている。あるいは、ヘテロアリールは置換されていなくてよい。]
[0060] 置換ヘテロアリールの非限定的な例には、(ハロ)ヘテロアリール[例えば、モノ−およびジ−(ハロ)ヘテロアリール];(カルボキシ)ヘテロアリール[例えば、(アルコキシカルボニル)ヘテロアリール];シアノヘテロアリール;アミノヘテロアリール[例えば、((アルキルスルホニル)アミノ)ヘテロアリールおよび((ジアルキル)アミノ)ヘテロアリール];(アミド)ヘテロアリール[例えば、アミノカルボニルヘテロアリール、((アルキルカルボニル)アミノ)ヘテロアリール、((((アルキル)アミノ)アルキル)アミノカルボニル)ヘテロアリール、(((ヘテロアリール)アミノ)カルボニル)ヘテロアリール、((ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル)ヘテロアリールおよび((アルキルカルボニル)アミノ)ヘテロアリール];(シアノアルキル)ヘテロアリール;(アルコキシ)ヘテロアリール;(スルファモイル)ヘテロアリール[例えば、(アミノスルホニル)ヘテロアリール];(スルホニル)ヘテロアリール[例えば、(アルキルスルホニル)ヘテロアリール];(ヒドロキシアルキル)ヘテロアリール;(アルコキシアルキル)ヘテロアリール;(ヒドロキシ)ヘテロアリール;((カルボキシ)アルキル)ヘテロアリール;[((ジアルキル)アミノ)アルキル]ヘテロアリール;(ヘテロシクロ脂肪族)ヘテロアリール;(シクロ脂肪族)ヘテロアリール;(ニトロアルキル)ヘテロアリール;(((アルキルスルホニル)アミノ)アルキル)ヘテロアリール;((アルキルスルホニル)アルキル)ヘテロアリール;(シアノアルキル)ヘテロアリール;(アシル)ヘテロアリール[例えば、(アルキルカルボニル)ヘテロアリール];(アルキル)ヘテロアリールおよび(ハロアルキル)ヘテロアリール[例えば、トリハロアルキルヘテロアリール]が含まれる。]
[0061] 本明細書で用いる「ヘテロ芳香脂肪族」(ヘテロアラルキル基など)は、ヘテロアリール基で置換された脂肪族基(例えば、C1〜4アルキル基)を指す。「脂肪族」、「アルキル」および「ヘテロアリール」は上記に定義されている。]
[0062] 本明細書で用いる「ヘテロアラルキル」基は、ヘテロアリール基で置換されたアルキル基(例えば、C1〜4アルキル基)を指す。「アルキル」と「ヘテロアリール」はどちらも上記に定義されている。ヘテロアラルキルは、アルキル(カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキルおよびハロアルキル、例えばトリフルオロメチルを含む)、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アロイル、ヘテロアロイル、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、アシル、メルカプト、アルキルスルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソまたはカルバモイルなどの1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換されている。]
[0063] 本明細書で用いる「環状部分」には、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールまたはヘテロアリールが含まれる。そのそれぞれは上記に定義されている。]
[0064] 本明細書で用いる「アシル」基は、ホルミル基またはRX−C(O)−(−アルキル−C(O)−など、「アルキルカルボニル」とも称される)を指し、RXおよび「アルキル」は上記に定義されている。アセチルおよびピバロイルはアシル基の例である。]
[0065] 本明細書で用いる「アロイル」または「ヘテロアロイル」はアリール−C(O)−またはヘテロアリール−C(O)−を指す。アロイルまたはヘテロアロイルのアリールおよびヘテロアリール部は、上記で定義したように任意選択で置換されている。]
[0066] 本明細書で用いる「アルコキシ」基はアルキル−O−基を指す。「アルキル」は上記に定義されている。]
[0067] 本明細書で用いる「カルバモイル」基は構造−O−CO−NRXRYまたは−NRX−CO−O−RZを有する基を指す。ここで、RXおよびRYは上記に定義されており、RZは、脂肪族、アリール、芳香脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、ヘテロアリールまたはヘテロ芳香脂肪族であってよい。]
[0068] 本明細書で用いる「カルボキシ」基は、末端基として用いられる場合−COOH、−COORX、−OC(O)H、−OC(O)RXを指し、内部の基として用いられる場合−OC(O)−または−C(O)O−を指す。]
[0069] 本明細書で用いる「ハロ脂肪族」基は、1、2または3個のハロゲンで置換された脂肪族基を指す。例えば、ハロアルキルという用語は基−CF3を含む。]
[0070] 本明細書で用いる「メルカプト」基は−SHを指す。]
[0071] 本明細書で用いる「スルホ」基は、末端で使用される場合−SO3Hまたは−SO3RXを指し、内部で使用される場合−S(O)3−を指す。]
[0072] 本明細書で用いる「スルファミド」基は、末端で使用される場合構造−NRX−S(O)2−NRYRZを指し、内部で使用される場合−NRX−S(O)2−NRY−を指す。RX、RYおよびRZは上記に定義されている。]
[0073] 本明細書で用いる「スルファモイル」基は、末端で使用される場合構造−S(O)2−NRXRYまたは−NRX−S(O)2−RZを指し、内部で使用される場合−S(O)2−NRX−または−NRX−S(O)2−を指す。RX、RYおよびRZは上記に定義されている。]
[0074] 本明細書で用いる「スルファニル」基は、末端で使用される場合−S−RXを指し、内部で使用される場合−S−を指す。RXは上記に定義されている。スルファニルの例には、アルキルスルファニルが含まれる。]
[0075] 本明細書で用いる「スルフィニル」基は、末端で使用される場合−S(O)−RXを指し、内部で使用される場合−S(O)−を指す。RXは上記に定義されている。]
[0076] 本明細書で用いる「スルホニル」基は、末端で使用される場合−S(O)2−RXを指し、内部で使用される場合−S(O)2−を指す。RXは上記に定義されている。]
[0077] 本明細書で用いる「スルホキシ」基は、末端で使用される場合−O−SO−RXまたは−SO−O−RXを指し、内部で使用される場合−O−S(O)−または−S(O)−O−を指す。RXは上記に定義されている。]
[0078] 本明細書で用いる「ハロゲン」または「ハロ」基は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を指す。]
[0079] 本明細書で用いる、カルボキシという用語に包含され、単独かまたは別の基と一緒に用いられる「アルコキシカルボニル」は、アルキル−O−C(O)−などの基を指す。]
[0080] 本明細書で用いる「アルコキシアルキル」はアルキル−O−アルキル−などのアルキル基を指す。アルキルは上記に定義されている。]
[0081] 本明細書で用いる「カルボニル」は−C(O)−を指す。]
[0082] 本明細書で用いる「オキソ」は=Oを指す。]
[0083] 本明細書で用いる「アミノアルキル」は構造(RXRY)N−アルキル−を指す。]
[0084] 本明細書で用いる「シアノアルキル」は構造(NC)−アルキル−を指す。]
[0085] 本明細書で用いる「尿素」基は構造−NRX−CO−NRYRZを指し、「チオ尿素」基は、末端で使用される場合構造−NRX−CS−NRYRZを指し、内部で使用される場合−NRX−CO−NRY−または−NRX−CS−NRY−を指す。RX、RYおよびRZは上記に定義されている。]
[0086] 本明細書で用いる「グアニジン」基は構造−N=C(N(RXRY))N(RXRY)を指す。RXおよびRYは上記に定義されている。]
[0087] 本明細書で用いる「アミジノ」基という用語は構造−C=(NRX)N(RXRY)を指す。RXおよびRYは上記に定義されている。]
[0088] 一般に、「近接(した)」という用語は、それらの置換基が隣接した炭素原子と結合している2個以上の炭素原子を含む基に置換基が配置されていることを指す。]
[0089] 一般に、「ジェミナル」という用語は、それらの置換基が同じ炭素原子と結合している2個以上の炭素原子を含む基に置換基が配置されていることを指す。]
[0090] 「末端(で)」および「内部(で)」という用語は、置換基内の基の配置を指す。ある基が、化学構造の残りの部分とさらに結合していない置換基の端部に存在するとき、その基は末端にあるとする。カルボキシアルキル、すなわちRXO(O)C−アルキルは、末端で用いられたカルボキシ基の例である。ある基が、化学構造の残りの部分と結合している置換基の中間部から該置換基の末端に存在するとき、その基は内部にあるとする。アルキルカルボキシ(例えば、アルキル−C(O)O−またはアルキル−OC(O)−)およびアルキルカルボキシアリール(例えば、アルキル−C(O)O−アリール−またはアルキル−O(CO)−アリール−)は、内部で用いられたカルボキシ基の例である。]
[0091] 本明細書で用いる「アミジノ」基という用語は構造−C=(NRX)N(RXRY)を指す。RXおよびRYは上記に定義されている。]
[0092] 本明細書で用いる「環状基」には、そのそれぞれが上記に定義されている、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリールまたはヘテロアリールを含む単環式、二環式および三環式環系が含まれる。]
[0093] 本明細書で用いる「橋かけ型二環式環系」は、その環が橋かけされている二環式複素環脂肪族環系または二環式シクロ脂肪族環系を指す。橋かけ型二環式環系の例には、これらに限定されないが、アダマンタニル、ノルボルナニル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、二環式[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.2.3]ノニル、2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチルおよび2,6−ジオキサトリシクロ[3.3.1.03,7]ノニルが含まれる。橋かけ型二環式環系は、アルキル(カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキルおよびハロアルキル、例えばトリフルオロメチルを含む)、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アロイル、ヘテロアロイル、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、アシル、メルカプト、アルキルスルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソまたはカルバモイルなどの1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換されていてよい。]
[0094] 本明細書で用いる「脂肪族鎖」は、分岐状または直鎖状脂肪族基(例えば、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基)を指す。直鎖脂肪族鎖は構造−[CH2]v−(vは1〜6である)を有する。分岐脂肪族鎖は、1つまたは複数の脂肪族基で置換された直鎖脂肪族鎖である。分岐脂肪族鎖は構造[CHQ]v−を有する。Qは水素または脂肪族基である。しかし、Qは少なくとも1つが脂肪族基であるものとする。脂肪族鎖という用語は、アルキル鎖、アルケニル鎖およびアルキニル鎖を含む。アルキル、アルケニルおよびアルキニルは上記に定義されている。]
[0095] 「任意選択で置換された」という語句は「置換または非置換(の)」という語句と互換的に用いられる。本明細書で説明する、本発明の化合物は、上記に概略示したように、または、本発明の特定の部類、下位部類および種類によって例示されるように、1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されていてよい。本明細書で説明するように、変数R1、R2、R3およびR4ならびに式Iに含まれる他の変数は、アルキルおよびアリールなどの特定の基を包含する。別段の言及のない限り、変数R1、R2、R3およびR4ならびにそこに含まれる他の変数のための特定の基のそれぞれは、本明細書で示す1つまたは複数の置換基で任意選択で置換されていてよい。特定の基の各置換基は、ハロ、シアノ、オキソアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、アリール、ハロアルキルおよびアルキルの1つから3つで任意選択でさらに置換されている。例えば、アルキル基はアルキルスルファニルで置換されていてよく、そのアルキルスルファニルは、ハロ、シアノ、オキソアルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、アリール、ハロアルキルおよびアルキルの1つから3つで任意選択で置換されていてよい。他の例としては、(シクロアルキル)カルボニルアミノのシクロアルキル部は、ハロ、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、ハロアルキルおよびアルキルの1つから3つで任意選択で置換されていてよい。2つのアルコキシ基が同一原子または隣接原子と結合している場合、その2つのアルコキシ基は、それらが結合している原子と一緒に環を形成することができる。]
[0096] 一般に、「置換(された)」という用語は、「任意選択で」という用語が先行していてもいなくても、所与の構造中の水素ラジカルを、指定された置換基のラジカルで置き換えることを指す。具体的な置換基は、上記の定義の説明、および以下の化合物およびその実施例の説明において記載されている。別段の表示のない限り、任意選択で置換された基は、その基の各置換可能な位置で置換基を有することができる。また、所与の任意の構造中の2つ以上の位置を、指定された基から選択される2つ以上の置換基で置換できる場合、その置換基はその位置ごとに同じであっても異なっていてもよい。ヘテロシクロアルキルなどの環置換基は、シクロアルキルなどの別の基と結合してスピロ型二環式環系を形成することができ、例えば、その両方の環は1つの共通の原子を共有している。当業者は理解されるように、本発明で示す置換基の組合せは、安定であるかまたは化学的に実現可能な化合物の生成をもたらす組合せである。]
[0097] 本明細書で用いる「最大で(up to)」という語句は、ゼロ、またはこの語句に続く数以下の任意の整数を指す。例えば、「最大で3」ということは0、1、2、および3のいずれか1つを意味する。]
[0098] 本明細書で用いる「安定であるかまたは化学的に実現可能な」という語句は、その製造、検出および好ましくは回収、精製ならびに本明細書で開示した1つまたは複数の目的での使用のための条件にかけても、実質的に変化しない化合物を指す。いくつかの実施形態では、安定であるかまたは化学的に実現可能な化合物は、水分や他の化学的に反応性の条件が存在しない条件下、40℃またはそれ以下の温度で少なくとも1週間保持した場合に実質的に変わらない化合物である。]
[0099] 本明細書で用いる有効量は、治療を受ける患者に治療効果を与えるのに必要な量と定義され、その量は一般に、患者の年齢、表面積、体重および状態に基づいて決定される。動物とヒトのための投薬量(体表面の平方メートル当たりのmgに基づく)の相互関係は、Freireichら、Cancer Chemother. Rep.、50巻:219頁(1966年)に記載されている。体表面積は患者の身長と体重から概略判断することができる。例えば、Scientific Tables、Geigy Pharmaceuticals、Ardsley、New York、537頁(1970年)を参照されたい。本明細書で用いる「患者」はヒトを含む哺乳動物を指す。]
[0100] 別段の言及のない限り、本明細書で示す構造は、その構造のすべての異性体(例えば、鏡像異性体的、ジアステレオマー的および幾何学的(または立体配座))形態;例えば、各不斉中心についてのR型およびS型構造、(Z)型および(E)型二重結合異性体ならびに(Z)型および(E)型の配座異性体を含むことも意味する。したがって、本発明の化合物の単一の立体化学的異性体、ならびに鏡像異性体的、ジアステレオマー的および幾何学的(または立体配座)混合物は本発明の範囲内である。別段の言及のない限り、本発明の化合物のすべての互変異性形態は本発明の範囲内である。さらに、別段の言及のない限り、本明細書で示す構造は、1つまたは複数の同位体的に濃縮された原子が存在することだけが異なる化合物を含むことも意味する。例えば、水素を重水素または三重水素で置き換えていること、あるいは、炭素を13C−または14C−濃縮炭素で置き換えていることを除いて本発明の構造を有する化合物は本発明の範囲内である。そうした化合物は、例えば、生物学的アッセイにおける分析ツールまたはプローブとして有用である。]
[0101] ある環置換基が以下の例のように示されている場合、それは、原子価として許容される任意の環位置上に置換基があってよく、連結線が引かれたその環ではないことを理解されたい。例えば、]
[0102] の場合、R1は、環Aおよび/またはB上の利用可能な任意の位置にあってよい。]
[0103] 化合物
本発明の化合物はABCトランスポーターの有用な調節因子であり、ABC輸送媒介疾患の治療に有用である。]
[0104] A.包括的化合物(Generic Compound)
本発明は、式(I)の化合物、]
[0105] (式中、
各R1は、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロアリール、任意選択で置換されたC3〜10シクロ脂肪族、任意選択で置換された3〜10員のヘテロシクロ脂肪族、カルボキシ[例えば、ヒドロキシカルボニルまたはアルコキシカルボニル]、アミド[例えば、アミノカルボニル]、アミノ、ハロ、アルコキシ、シアノまたはヒドロキシであり;
ただし、少なくとも1つのR1は、イソキノリン環の1位に結合している、任意選択で置換されたシクロ脂肪族、任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールであり;
R2は、水素、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜6シクロ脂肪族、任意選択で置換されたフェニルまたは任意選択で置換されたヘテロアリールであり;
R3とR’3は、それらが結合している炭素原子と一緒に任意選択で置換されたC3〜7シクロ脂肪族または任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族を形成しており;
R4は、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールであり;
nは1、2、3、4、5または6である)
または薬学的に許容されるその塩を含む。]
[0106] 具体的な実施形態
A.置換基R1
各R1は独立に、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロアリール、任意選択で置換されたC3〜10員のシクロ脂肪族、任意選択で置換された3〜10員のヘテロシクロ脂肪族、カルボキシ[例えば、ヒドロキシカルボニルまたはアルコキシカルボニル]、アミド[例えば、アミノカルボニル]、アミノ、ハロ、シアノまたはヒドロキシである。]
[0107] いくつかの実施形態では、1つのR1は任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。いくつかの例では、1つのR1は任意選択で置換されたC1〜6アルキル、任意選択で置換されたC2〜6アルケニルまたは任意選択で置換されたC2〜6アルキニルである。いくつかの例では、1つのR1はC1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたはC2〜6アルキニルである。]
[0108] いくつかの実施形態では、1つのR1は、1、2もしくは3個の置換基を有するアリールまたはヘテロアリールである。いくつかの例では、1つのR1は単環式アリールまたはヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、R1は1、2もしくは3個の置換基を有するアリールまたはヘテロアリールである。いくつかの例では、R1は単環式アリールまたはヘテロアリールである。]
[0109] いくつかの実施形態では、少なくとも1つのR1は任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールであり、R1は、イソキノリン環の1位でコア構造と結合している。]
[0110] いくつかの実施形態では、1つのR1は最大で3個の置換基を有するフェニルである。いくつかの実施形態では、R1は最大で3個の置換基を有するフェニルである。]
[0111] いくつかの実施形態では、1つのR1は最大で3個の置換基を有するヘテロアリール環である。特定の実施形態では、1つのR1は最大で3個の置換基を有する単環式ヘテロアリール環である。他の実施形態では、1つのR1は最大で3個の置換基を有する二環式ヘテロアリール環である。いくつかの実施形態では、R1は最大で3個の置換基を有するヘテロアリール環である。特定の実施形態では、R1は最大で3個の置換基を有する単環式ヘテロアリール環である。他の実施形態では、R1は最大で3個の置換基を有する二環式ヘテロアリール環である。]
[0112] いくつかの実施形態では、1つのR1はカルボキシ[例えば、ヒドロキシカルボニルまたはアルコキシカルボニル]である。または、1つのR1はアミド[例えば、アミノカルボニル]である。または、1つのR1はアミノである。または、ハロである。または、シアノである。または、ヒドロキシルである。]
[0113] いくつかの実施形態では、R1は、水素、メチル、エチル、i−プロピル、t−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アリル、F、Cl、メトキシ、エトキシ、i−プロポキシ、t−ブトキシ、CF3、OCF3、CN、ヒドロキシルまたはアミノである。いくつかの例では、R1は水素、メチル、メトキシ、F、CF3またはOCF3である。いくつかの例では、R1は水素であってよい。または、R1はメチルであってよい。または、R1はCF3であってよい。または、R1はメトキシであってよい。]
[0114] いくつかの実施形態では、R1は、ハロ、オキソ、または任意選択で置換された脂肪族、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アミノ[例えば、(脂肪族)アミノ]、アミド[例えば、アミノカルボニル、((脂肪族)アミノ)カルボニルおよび((脂肪族)2アミノ)カルボニル]、カルボキシ[例えば、アルコキシカルボニルおよびヒドロキシカルボニル]、スルファモイル[例えば、アミノスルホニル、((脂肪族)2アミノ)スルホニル、((シクロ脂肪族)脂肪族)アミノスルホニルおよび((シクロ脂肪族)アミノ)スルホニル]、シアノ、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール[例えば、単環式ヘテロアリールおよびビシクロヘテロアリール]、スルホニル[例えば、脂肪族スルホニルまたは(ヘテロシクロ脂肪族)スルホニル]、スルフィニル[例えば、脂肪族スルフィニル]、アロイル、ヘテロアロイルまたはヘテロシクロ脂肪族カルボニルから選択される3個以下の置換基で置換されている。]
[0115] いくつかの実施形態では、R1はハロで置換されている。R1置換基の例には、F、ClおよびBrが含まれる。いくつかの例では、R1はFで置換されている。]
[0116] いくつかの実施形態では、R1は任意選択で置換された脂肪族で置換されている。R1置換基の例には、任意選択で置換されたアルコキシ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、(ヘテロシクロアルキル)脂肪族、アルキルスルホニル脂肪族、アルキルスルホニルアミノ脂肪族、アルキルカルボニルアミノ脂肪族、アルキルアミノ脂肪族、またはアルキルカルボニル脂肪族が含まれる。]
[0117] いくつかの実施形態では、R1は任意選択で置換されたアミノで置換されている。R1置換基の例には、脂肪族カルボニルアミノ、脂肪族アミノ、アリールアミノまたは脂肪族スルホニルアミノが含まれる。]
[0118] いくつかの実施形態では、R1はスルホニルで置換されている。R1置換基の例には、ヘテロシクロ脂肪族スルホニル、脂肪族スルホニル、脂肪族アミノスルホニル、アミノスルホニル、脂肪族カルボニルアミノスルホニル、アルコキシアルキルヘテロシクロアルキルスルホニル、アルキルヘテロシクロアルキルスルホニル、アルキルアミノスルホニル、シクロアルキルアミノスルホニル、(ヘテロシクロアルキル)アルキルアミノスルホニルおよびヘテロシクロアルキルスルホニルが含まれる。]
[0119] いくつかの実施形態では、R1はカルボキシで置換されている。R1置換基の例には、アルコキシカルボニルおよびヒドロキシカルボニルが含まれる。]
[0120] いくつかの実施形態では、R1はアミドで置換されている。R1置換基の例には、アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニル、((脂肪族)2アミノ)カルボニルおよび[((脂肪族)アミノ脂肪族)アミノ]カルボニルが含まれる。]
[0121] いくつかの実施形態では、R1はカルボニルで置換されている。R1置換基の例には、アリールカルボニル、シクロ脂肪族カルボニル、ヘテロシクロ脂肪族カルボニルおよびヘテロアリールカルボニルが含まれる。]
[0122] いくつかの実施形態では、R1は水素である。いくつかの実施形態では、R1は−ZAR5であり、各ZAは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZAの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CS−、−CONRA−、−CONRANRA−、−CO2−、−OCO−、−NRACO2−、−O−、−NRACONRA−、−OCONRA−、−NRANRA−、−NRACO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NRA−、−SO2NRA−、−NRASO2−または−NRASO2NRA−によって任意選択でかつ独立に置き換えられている。各R5は独立に、RA、ハロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−CF3または−OCF3である。各RAは独立に、水素、C1〜8脂肪族基、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリールまたはヘテロアリール、そのそれぞれは、1、2または3個のRDで任意選択で置換されている。各RDは−ZDR9であり、各ZDは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZDの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CS−、−CONRE−、−CONRENRE−、−CO2−、−OCO−、−NRECO2−、−O−、−NRECONRE−、−OCONRE−、−NRENRE−、−NRECO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NRE−、−SO2NRE−、−NRESO2−または−NRESO2NRE−によって任意選択でかつ独立に置き換えられている。各R9は独立に、RE、ハロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−CF3または−OCF3である。各REは独立に、水素、任意選択で置換されたC1〜8脂肪族基、任意選択で置換されたシクロ脂肪族、任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールである。]
[0123] いくつかの実施形態では、各RDは独立に−ZDR9であり;各ZDは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であってよく、ZDの最大で2つの炭素単位は、−O−、−NHC(O)−、−C(O)NRE−、−SO2−、−NHSO2−、−NHC(O)−、−NRESO2−、−SO2NH−、−SO2NRE−、−NH−または−C(O)O−によって任意選択でかつ独立に置き換えられている。いくつかの実施形態では、ZDの1つの炭素単位は−O−で置き換えられている。あるいは、−NHC(O)−、または−C(O)NRE−、または−SO2−、または−NHSO2−、または−NHC(O)−、または−SO−、または−NRESO2−、または−SO2NH−、または−SO2NRE−、または−NH−または−C(O)O−で置き換えられている。]
[0124] いくつかの実施形態では、R9は水素である。いくつかの実施形態では、R9は独立に、任意選択で置換された脂肪族である。いくつかの実施形態では、R9は任意選択で置換されたシクロ脂肪族である。または、任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族である。または、任意選択で置換されたアリールである。または、任意選択で置換されたヘテロアリールである。または、ハロである。]
[0125] いくつかの実施形態では、1つのR1はアリールまたはヘテロアリールであり、それぞれは、1、2または3個のRDで任意選択で置換されており、RDは上記で定義されている。]
[0126] いくつかの実施形態では、1つのR1はカルボキシ[例えば、ヒドロキシカルボニルまたはアルコキシカルボニル]である。または、1つのR1はアミド[例えば、アミノカルボニル]である。または、1つのR1はアミノである。または、ハロである。または、シアンである。または、ヒドロキシルである。]
[0127] いくつかの実施形態では、イソキノリン環の1位と結合した1つのR1はアリールまたはヘテロアリールであり、それぞれは、1、2または3個のRDで任意選択で置換されており、RDは上記で定義されている。いくつかの実施形態では、イソキノリン環の1位と結合した1つのR1は、1、2または3個のRDで任意選択で置換されたフェニルであり、RDは上記で定義されている。いくつかの実施形態では、イソキノリン環の1位と結合した1つのR1は、1、2または3個のRDで任意選択で置換されたヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、イソキノリン環の1位と結合した1つのR1は、酸素、窒素およびイオウからなる群から独立に選択される1、2もしくは3個のヘテロ原子を有する5または6員のヘテロアリールである。他の実施形態では、5または6員のヘテロアリールは1個のRDで置換されている。]
[0128] いくつかの実施形態では、イソキノリン環の1位と結合した1つのR1は1個のRDで置換されたフェニルである。いくつかの実施形態では、イソキノリン環の1位と結合した1つのR1は2個のRDで置換されたフェニルである。いくつかの実施形態では、イソキノリン環の1位と結合した1つのR1は3個のRDで置換されたフェニルである。]
[0129] いくつかの実施形態では、R1は:]
[0130] (式中、
W1はC(O)−、−SO2−または−CH2−であり;
Dは、H、ヒドロキシル、または脂肪族、シクロ脂肪族、アルコキシおよびアミノから選択される任意選択で置換された基であり;
RDは上記で定義されている)
である。]
[0131] いくつかの実施形態では、W1は−C(O)−である。または、W1は−SO2−である。または、W1は−CH2−である。]
[0132] いくつかの実施形態では、DはOHである。または、Dは、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族または任意選択で置換されたC3〜C8シクロ脂肪族である。または、Dは任意選択で置換された直鎖状または分岐状アルコキシである。または、Dは任意選択で置換されたアミノである。]
[0133] いくつかの例では、Dは]
[0134] である。式中、AおよびBのそれぞれは独立にH、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜C8シクロ脂肪族であるか、または、
AとBは一緒に、任意選択で置換された3〜7員のヘテロシクロ脂肪族環を形成しており;
mは端値を含む1〜6の整数であり;
pは2または3である。]
[0135] いくつかの実施形態では、AはHであり、Bは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。いくつかの実施形態では、Bは1、2または3個の置換基で置換されている。または、AとBはどちらもHである。いくつかの実施形態では、nおよびpは2であり、Aは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。いくつかの実施形態では、nは2であり、pは3であり、Aは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。置換基の例には、オキソ、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ジアルキアミノ(dialkyamino)、またはシクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリールおよびヘテロアリールから選択される任意選択で置換された基が含まれる。]
[0136] いくつかの実施形態では、AはHであり、Bは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。または、AとBはどちらもHである。置換基の例には、オキソ、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、および任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族が含まれる。]
[0137] いくつかの実施形態では、Bは、オキソ、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキルで任意選択で置換されたC1〜6アルキル、またはシクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリールおよびヘテロアリールから選択される任意選択で置換された基である。いくつかの実施形態では、Bは、オキソ、C1〜6アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ−(C1〜6)アルキル、(C1〜6)アルコキシ、(C1〜6)アルコキシ(C1〜6)アルキル、C3〜C8シクロ脂肪族、3〜8員のヘテロシクロ脂肪族、フェニルおよび5〜10員のヘテロアリールで置換されている。一例では、Bは、任意選択で置換されたフェニルで置換されたC1〜6アルキルである。]
[0138] いくつかの実施形態では、AとBは一緒に、任意選択で置換された3〜7員のヘテロシクロ脂肪族環を形成している。いくつかの例では、ヘテロシクロ脂肪族環は、1、2または3個の置換基で任意選択で置換されている。そうした環の例には、任意選択で置換されたピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニルおよびピペラジニルが含まれる。そうした環上の置換基の例には、ハロ、オキソ、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アシル(例えば、アルキルカルボニル)、アミノ、アミドおよびカルボキシが含まれる。いくつかの実施形態では、その置換基は、ハロ、オキソ、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アミノ、アミドまたはカルボキシである。]
[0139] いくつかの実施形態では、RDは、水素、ハロ、または脂肪族、シクロ脂肪族、アミノ、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、アミド、カルボニル、シアノ、アリールまたはヘテロアリールから選択される任意選択で置換された基である。いくつかの例では、RDは、水素、ハロ、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、または任意選択で置換されたアルコキシである。いくつかの例では、RDは、水素、F、Cl、任意選択で置換されたC1〜6アルキル、または任意選択で置換された−O(C1〜6アルキル)である。RDの例には、水素、F、Cl、メチル、エチル、i−プロピル、t−ブチル、−OMe、−OEt、i−プロポキシ、t−ブトキシ、CF3または−OCF3が含まれる。いくつかの例では、RDは、水素、F、メチル、メトキシ、CF3または−OCF3である。RDは水素であってよい。RDはFであってよい。RDはメチルであってよい。RDはメトキシであってよい。]
[0140] いくつかの実施形態では、R1は:]
[0141] である。式中、その出現ごとに独立に:
Gは−O−、−CHR9−または−NR9−であり;
XはOまたはH,Hであり;
R9は上記で定義されている。]
[0142] いくつかの実施形態では、Gは−O−である。いくつかの実施形態では、Gは−CHR9−である。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−である。いくつかの実施形態では、X(アルファ)はOである。いくつかの実施形態では、X(アルファ)はH,Hである。いくつかの実施形態では、X(ベータ)はOである。いくつかの実施形態では、X(ベータ)はH,Hである。いくつかの実施形態では、R9は脂肪族である。いくつかの実施形態では、R9はアリールである。いくつかの実施形態では、R9はHである。]
[0143] いくつかの実施形態では、Gは−O−であり、XはどちらもH,Hである。いくつかの実施形態では、Gは−CHR9−であり、R9はアリールである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9は脂肪族である。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はアリールである。いくつかの例では、Gは−NR9−であり、R9はHである。いくつかの実施形態では、Gは−CHR9−であり、R9はアリールであり、XはどちらもH,Hである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9は脂肪族であり、XはどちらもH,Hである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はアリールであり、X(ベータ)はOである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はHであり、X(ベータ)はOである。]
[0144] いくつかの実施形態では、R9はメチルである。いくつかの実施形態では、R9はフェニルである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はメチルであり、XはどちらもH,Hである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はフェニルであり、X(アルファ)はH,Hであり、X(ベータ)はOである。いくつかの実施形態では、Gは−CHR9−であり、R9はフェニルであり、XはどちらもH,Hである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はHであり、X(アルファ)はH,Hであり、X(ベータ)はOである。]
[0145] いくつかの実施形態では、R1は:]
[0146] である。式中、その出現ごとに独立に:
YはCHまたはNであり、ただし、少なくとも1つのYはNであり;
R1は上記に定義されており;
mは0以上4以下の整数である。]
[0147] いくつかの実施形態では、オルトYはNである。いくつかの実施形態では、メタYはNである。いくつかの実施形態では、パラYはNである。いくつかの実施形態では、R1はアルコキシ、アミノ、ヒドロキシまたは脂肪族である。いくつかの実施形態では、mは0である。いくつかの実施形態では、mは1である。いくつかの実施形態では、mは2である。いくつかの実施形態では、mは3である。いくつかの実施形態では、mは4である。いくつかの実施形態では、オルトYはNであり、メタおよびパラYはCHである。いくつかの実施形態では、メタYはNであり、オルトおよびパラYはCHである。いくつかの実施形態では、パラYはNであり、オルトおよびメタYはCHである。いくつかの実施形態では、R1はアルコキシである。いくつかの実施形態では、R1はメトキシである。いくつかの実施形態では、メタYはNであり、オルトおよびパラYはCHであり;R1はアルコキシであり、mは1である。いくつかの実施形態では、メタYはNであり、オルトおよびパラYはCHであり;R1はメトキシであり、mは1である。いくつかの実施形態では、メタYはNであり、オルトおよびパラYはCHであり;R1はメトキシであり、パラ位にあり、mは1である。]
[0148] いくつかの実施形態では、R1は:]
[0149] である。式中、
W1は−C(O)−、−SO2−または−CH2−であり;
AおよびBのそれぞれは独立に、H、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜C8シクロ脂肪族であるか;または
AとBは一緒に、任意選択で置換された3〜7員のヘテロシクロ脂肪族環を形成している。]
[0150] いくつかの実施形態では、イソキノリン環の1位と結合した1つのR1はシクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族であり、それぞれは、1、2または3個のRDで任意選択で置換されており、RDは−ZDR9であり、各ZDは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZDの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CS−、−CONRE−、−CONRENRE−、−CO2−、−OCO−、−NRECO2−、−O−、−NRECONRE−、−OCONRE−、−NRENRE−、−NRECO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NRE−、−SO2NRE−、−NRESO2−または−NRESO2NRE−によって独立に任意選択で置き換えられており;各R9は独立に、RE、ハロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−CF3または−OCF3であり;各REは独立に、水素、任意選択で置換されたC1〜8脂肪族基、任意選択で置換されたシクロ脂肪族、任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールである。]
[0151] いくつかの例では、イソキノリン環の1位と結合した1つのR1は、任意選択で置換されたC3〜C8シクロ脂肪族である。]
[0152] いくつかの実施形態では、イソキノリン環の1位と結合した1つのR1は任意選択で置換されたC3〜C8シクロアルキルまたは任意選択で置換されたC3〜C8シクロアルケニルである。]
[0153] いくつかの実施形態では、イソキノリン環の1位と結合した1つのR1はC3〜C8シクロアルキルまたはC3〜C8シクロアルケニルである。シクロアルキルおよびシクロアルケニルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルおよびシクロヘプテニルが含まれる。]
[0154] いくつかの実施形態では、イソキノリン環の1位と結合した1つのR1は、任意選択で置換されたC3〜C8シクロ脂肪族または任意選択で置換されたC3〜C8ヘテロシクロ脂肪族である。いくつかの実施形態では、R1は任意選択で置換されたピペリジン環である。いくつかの実施形態では、R1は任意選択で置換されたモルホリン環である。いくつかの実施形態では、R1は任意選択で置換されたピペリジン環である。いくつかの実施形態では、R1は任意選択で置換されたテトラヒドロ−2−ピラジノン環である。]
[0155] いくつかの実施形態では、R1は:]
[0156] ]
[0157] ]
[0158] ]
[0159] ]
[0160] ]
[0161] ]
[0162] ]
[0163] ]
[0164] ]
[0165] ]
[0166] である。]
[0167] いくつか例では、R1は:]
[0168] ]
[0169] ]
[0170] ]
[0171] ]
[0172] ]
[0173] から選択されるものである。]
[0174] B.置換基R2
各R2は水素であってよい。各R2は、C1〜6脂肪族、C3〜6シクロ脂肪族、フェニルおよびヘテロアリーから選択される任意選択で置換された基であってよい。]
[0175] いくつか実施形態では、R2は、1、2もしくは3個のハロ、C1〜2脂肪族またはアルコキシで任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である。いくつかの例では、R2は置換されたメチル、エチル、プロピルまたはブチルであってよい。いくつかの例では、R2はメチル、エチル、プロピルまたはブチルであってよい。]
[0176] いくつかの実施形態では、R2は水素である。]
[0177] C.置換基R3およびR’3
それぞれのR3およびR’3は、それらが結合している炭素原子と一緒にC3〜7シクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族を形成しており、そのそれぞれは1、2または3個の置換基で任意選択で置換されている。]
[0178] いくつか実施形態では、R3とR’3は、それらが結合している炭素原子と一緒に、C3〜7シクロ脂肪族またはC3〜7ヘテロシクロ脂肪族を形成しており、そのそれぞれは1、2または3個の−ZBR7で任意選択で置換されており、各ZBは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜4脂肪族鎖であり、ZBの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CS−、−CONRB−、−CONRBNRB−、−CO2−、−OCO−、−NRBCO2−、−O−、−NRBCONRB−、−OCONRB−、−NRBNRB−、−NRBCO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NRB−、−SO2NRB−、−NRBSO2−または−NRBSO2NRB−によって独立に任意選択で置き換えられており;各R7は独立に、RB、ハロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−CF3または−OCF3であり;各RBは独立に、水素、任意選択で置換されたC1〜8脂肪族基、任意選択で置換されたシクロ脂肪族、任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールである。]
[0179] いくつかの実施形態では、R3とR’3は、それらが結合している炭素原子と一緒に1、2または3個の置換基で任意選択で置換された3、4、5もしくは6員のシクロ脂肪族を形成している。いくつかの例では、R3、R’3およびそれらが結合している炭素原子は、任意選択で置換されたシクロプロピル基を形成している。いくつかの代替の例では、R3、R’3およびそれらが結合している炭素原子は、任意選択で置換されたシクロブチル基を形成している。いくつかの他の例では、R3、R’3およびそれらが結合している炭素原子は、任意選択で置換されたシクロペンチル基を形成している。他の例では、R3、R’3およびそれらが結合している炭素原子は、任意選択で置換されたシクロヘキシル基を形成している。さらなる例では、R3とR’3は、それらが結合している炭素原子と一緒に非置換シクロプロピルを形成している。]
[0180] いくつかの実施形態では、R3とR’3は、それらが結合している炭素原子と一緒に、5、6または7員の任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族を形成している。他の例では、R3、R’3およびそれらが結合している炭素原子は、任意選択で置換されたテトラヒドロピラニル基を形成している。]
[0181] いくつかの実施形態では、R3とR’3は、それらが結合している炭素原子と一緒に、非置換C3〜7シクロ脂肪族または非置換ヘテロシクロ脂肪族を形成している。いくつかの例では、R3とR’3は、それらが結合している炭素原子と一緒に非置換シクロプロピル、非置換シクロペンチルまたは非置換シクロヘキシルを形成している。]
[0182] D.置換基R4
各R4は独立に、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールである。]
[0183] いくつかの実施形態では、R4は、1、2または3個の置換基で任意選択で置換された6〜10員(例えば、7〜10員)を有するアリールである。R4の例には、任意選択で置換されたベンゼン、ナフタレンまたはインデンが含まれる。あるいは、R4の例は、任意選択で置換されたフェニル、任意選択で置換されたナフチルまたは任意選択で置換されたインデニルであってよい。]
[0184] いくつかの実施形態では、R4は任意選択で置換されたヘテロアリールである。R4の例には、フェニルが1つまたは2つの4〜8員のヘテロシクロ脂肪族基と縮合したベンゾ縮合環系などの単環式および二環式ヘテロアリールが含まれる。]
[0185] いくつかの実施形態では、R4は、1、2もしくは3個の−ZCR8でそれぞれが任意選択で置換されたアリールまたはヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、R4は、1、2または3個の−ZCR8で任意選択で置換されたアリールである。いくつかの実施形態では、R4は、1、2または3個の−ZCR8で任意選択で置換されたフェニルである。または、R4は、1、2または3個の−ZCR8で任意選択で置換されたヘテロアリールである。各ZCは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZCの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CS−、−CONRC−、−CONRCNRC−、−CO2−、−OCO−、−NRCCO2−、−O−、−NRCCONRC−、−OCONRC−、−NRCNRC−、−NRCCO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NRC−、−SO2NRC−、−NRCSO2−または−NRCSO2NRC−によって任意選択でかつ独立に置き換えられている。各R8は独立に、RC、ハロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−CF3または−OCF3である。各RCは独立に、水素、任意選択で置換されたC1〜8脂肪族基、任意選択で置換されたシクロ脂肪族、任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールである。]
[0186] いくつかの実施形態では、2つ出現する−ZCR8は、それらが結合している炭素と一緒に、O、NH、NRC、およびSからなる群から独立に選択される最大で3個の環原子を有する4〜8員の飽和、部分飽和または芳香族の環を形成しており;RCは本明細書で定義されている。]
[0187] いくつかの実施形態では、R4は]
[0188] から選択されるものである。]
[0189] E.化合物ファミリーの例
いくつかの実施形態では、R1は、イソキノリン環の1位でコア構造と結合している任意選択で置換された環状基である。]
[0190] いくつかの例では、R1は、イソキノリン環の1位に結合している任意選択で置換されたアリールである。]
[0191] さらなる例では、R1は、イソキノリン環の1位に結合している任意選択で置換されたヘテロアリールである。]
[0192] 他の実施形態では、R1は、1位でイソキノリン環と結合している任意選択で置換されたシクロ脂肪族または任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族である。]
[0193] したがって、本発明の他の態様は式(II)の化合物:]
[0194] または薬学的に許容されるその塩を提供する。式中、R1、R2、R3、R’3、およびR4は式Iで定義されている。]
[0195] いくつかの実施形態では、各R1は、1、2もしくは3個のRDで任意選択で置換されたアリールまたはヘテロアリールであり、RDは−ZDR9であり、各ZDは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZDの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CS−、−CONRE−、−CONRENRE−、−CO2−、−OCO−、−NRECO2−、−O−、−NRECONRE−、−OCONRE−、−NRENRE−、−NRECO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NRE−、−SO2NRE−、−NRESO2−または−NRESO2NRE−によって独立に任意選択で置き換えられており;各R9は独立に、RE、ハロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−CF3または−OCF3であり;各REは独立に、水素、任意選択で置換されたC1〜8脂肪族基、任意選択で置換されたシクロ脂肪族、任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールである。]
[0196] いくつかの実施形態では、各R1は、1、2もしくは3個のRDで任意選択で置換されたシクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族であり;RDは上記で定義されている。]
[0197] 他の態様では、本発明は、式(III)の化合物:]
[0198] または薬学的に許容されるその塩を含む。式中、R2、R3、R’3およびR4は式Iに定義されている。式(IV)から、R1は、イソキノリン部分の2つの環上の原子価として許容される利用可能な任意の位置に存在することができることを理解されよう。]
[0199] RDは−ZDR9であり、各ZDは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZDの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CS−、−CONRE−、−CONRENRE−、−CO2−、−OCO−、−NRECO2−、−O−、−NRECONRE−、−OCONRE−、−NRENRE−、−NRECO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NRE−、−SO2NRE−、−NRESO2−または−NRESO2NRE−によって任意選択でかつ独立に置き換えられている。]
[0200] R9は独立に、RE、ハロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−CF3または−OCF3である。]
[0201] 各REは独立に、水素、任意選択で置換されたC1〜8脂肪族基、任意選択で置換されたシクロ脂肪族、任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールである。]
[0202] いくつかの実施形態では、ZDは独立に、結合であるか、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZDの1つの炭素単位は、−SO2−、−CONRE−、−NRESO2−または−SO2NRE−によって任意選択で置き換えられている。例えば、ZDは、任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZDの1つの炭素単位は、−SO2−によって任意選択で置き換えられている。他の例では、R9は、任意選択で置換されたヘテロアリールまたは任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族である。他の例では、R9は1〜2個の窒素原子を有する任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族であり、R9は、環窒素を介して−SO2−と直接結合している。]
[0203] 他の態様では、本発明は、式IVの化合物:]
[0204] (式中、
Tは任意選択で置換されたC1〜2脂肪族鎖であり、炭素単位のそれぞれは、−CO−、−CF2−、−CS−、−COCO−、−SO2−、−B(OH)−または−B(O(C1〜6アルキル))−によって独立に任意選択で置き換えられており;
R1’は、水素、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロアリール、任意選択で置換された3〜10員のシクロ脂肪族、任意選択で置換された3〜10員のヘテロシクロ脂肪族、カルボキシ、アミド、アミノ、ハロまたはヒドロキシであり;
RD1は炭素3’’または4’’と結合しており;
各RD1およびRD2は−ZDR9であり、各ZDは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZDの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CS−、−CONRE−、−CONRENRE−、−CO2−、−OCO−、−NRECO2−、−O−、−NRECONRE−、−OCONRE−、−NRENRE−、−NRECO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NRE−、−SO2NRE−、−NRESO2−または−NRESO2NRE−によって独立に任意選択で置き換えられており;
R9は独立に、RE、ハロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−CF3または−OCF3であるか、
あるいは、RD1とRD2は、それらが結合している原子と一緒に、O、NH、NREおよびSからなる群から選択される最大で3個の環員を有する3〜8員の飽和、部分不飽和または芳香族の環を形成しており;
各REは独立に、水素、任意選択で置換されたC1〜8脂肪族基、任意選択で置換されたシクロ脂肪族、任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールである)
または薬学的に許容されるその塩を含む。]
[0205] いくつかの実施形態では、Tは任意選択で置換された−CH2−である。いくつかの他の実施形態では、Tは任意選択で置換された−CH2CH2−である。いくつかの他の実施形態では、Tは−CF2−である。]
[0206] いくつかの実施形態では、Tは−ZER10で任意選択で置換されており;各ZEは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZEの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CS−、−CONRF−、−CONRFNRF−、−CO2−、−OCO−、−NRFCO2−、−O−、−NRFCONRF−、−OCONRF−、−NRFNRF−、−NRFCO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NRF−、−SO2NRF−、−NRFSO2−または−NRFSO2NRF−によって独立に任意選択で置き換えられており;R10は独立に、RF、ハロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−CF3または−OCF3であり;各RFは独立に、水素、任意選択で置換されたC1〜8脂肪族基、任意選択で置換されたシクロ脂肪族、任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールである。一例では、ZEは−O−である。]
[0207] いくつかの実施形態では、R10は、任意選択で置換されたC1〜6アルキル、任意選択で置換されたC2〜6アルケニル、任意選択で置換されたC3〜7シクロ脂肪族または任意選択で置換されたC6〜10アリールであってよい。一実施形態では、R10はメチル、エチル、i−プロピルまたはt−ブチルである。]
[0208] いくつかの実施形態では、Tの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CS−、−B(OH)−または−B(O(C1〜6アルキル)−によって任意選択で置換されている。]
[0209] いくつかの実施形態では、Tは、−CH2−、−CH2CH2−、−CF2−、−C(CH3)2−、−C(O)−、]
[0210] −C(フェニル)2−、−B(OH)−、および−CH(OEt)−からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、Tは−CH2−、−CF2−、−C(CH3)2−、]
[0211] または−C(フェニル)2−である。他の実施形態では、Tは−CH2H2−、−C(O)−、−B(OH)−および−CH(OEt)−である。いくつかの実施形態では、Tは−CH2−、−CF2−、−C(CH3)2−、]
[0212] である。Tは−CH2−、−CF2−または−C(CH3)2−であることがより好ましい。いくつかの実施形態では、Tは−CH2−である。または、Tは−CF2−である。または、Tは−C(CH3)2−である。]
[0213] いくつかの実施形態では、R1’は水素である。いくつかの実施形態では、R1’は独立に−ZAR5であり、各ZAは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZAの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CS−、−CONRA−、−CONRANRA−、−CO2−、−OCO−、−NRACO2−、−O−、−NRACONRA−、−OCONRA−、−NRANRA−、−NRACO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NRA−、−SO2NRA−、−NRASO2−または−NRASO2NRA−によって任意選択でかつ独立に置き換えられている。各R5は独立に、RA、ハロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−CF3または−OCF3である。各RAは独立に、C1〜8脂肪族基、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリールおよびヘテロアリールから選択される任意選択で置換された基である。]
[0214] いくつかの実施形態では、R1’は、H、C1〜6脂肪族、ハロ、CF3、CHF2、−O(C1〜6脂肪族)、C3〜C5シクロアルキルまたは1個の酸素原子を含むC4〜C6ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、R1’は、H、メチル、エチル、i−プロピル、t−ブチル、F、Cl、CF3、CHF2、−OCH3、−OCH2CH3、−O−(i−プロピル)または−O−(t−ブチル)からなる群から選択される。より好ましくは、R1’はHである。または、R1’はメチルである。またはエチルである。またはCF3である。]
[0215] いくつかの実施形態では、RD1は炭素3’’または4’’と結合しており、−ZDR9であり、各ZDは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZDの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CS−、−CONRE−、−CONRENRE−、−CO2−、−OCO−、−NRECO2−、−O−、−NRECONRE−、−OCONRE−、−NRENRE−、−NRACO−、−S−、−SO−、−SO2−、−NRE−、−SO2NRE−、−NRESO2−または−NRESO2NRE−によって任意選択でかつ独立に置き換えられている。さらにいくつかの実施形態では、ZDは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZDの1つの炭素は、−CO−、−SO−、−SO2−、−COO−、−OCO−、−CONRE−、−NRECO−、NRECO2−、−O−、−NRESO2−または−SO2NRE−によって任意選択で置き換えられている。いくつかの実施形態では、ZDの1つの炭素は、−CO−によって任意選択で置き換えられている。または、−SO−によって、または−SO2−によって、または−COO−によって、または−OCO−によって、または−CONRE−によって、または−NRECO−によって、または−NRECO2−によって、または−O−によって、または−NRESO2−によって、または−SO2NRE−によって任意選択で置き換えられている。]
[0216] いくつかの実施形態では、R9は、水素、ハロ、−OH、−NH2、−CN、−CF3、−OCF3、またはC1〜6脂肪族、C3〜8シクロ脂肪族、3〜8員のヘテロシクロ脂肪族、C6〜10アリールおよび5〜10員のヘテロアリールからなる群から選択される任意選択で置換された基である。いくつかの例では、R9は、水素、F、Cl、−OH、−CN、−CF3または−OCF3である。いくつかの実施形態では、R9は、C1〜6脂肪族、C3〜8シクロ脂肪族、3〜8員のヘテロシクロ脂肪族、C6〜10アリールおよび5〜10員のヘテロアリールであり、そのそれぞれは、RE、オキソ、ハロ、−OH、−NRERE、−ORE、−COOREおよび−CONREREからなる群から独立に選択される1または2個の置換基によって任意選択で置換されている。いくつかの例では、R9は、オキソ、F、Cl、メチル、エチル、i−プロピル、t−ブチル、−CH2OH、−CH2CH2OH、−C(O)OH、−C(O)NH2、−CH2O(C1〜6アルキル)、−CH2CH2O(C1〜6アルキル)および−C(O)(C1〜6アルキル)からなる群から独立に選択される1または2個の置換基によって任意選択で置換されている。]
[0217] 一実施形態では、R9は水素である。いくつかの実施形態では、R9は、C1〜6直鎖状もしくは分岐状アルキルまたはC2〜6直鎖状もしくは分岐状アルケニルからなる群から独立に選択され;前記アルキルまたはアルケニルはRE、オキソ、ハロ、−OH、−NRERE、−ORE、−COOREおよび−CONREREからなる群から独立に選択される1もしくは2個の置換基で任意選択で置換されている。]
[0218] 他の実施形態では、R9は、RE、オキソ、ハロ、−OH、−NRERE、−ORE、−COOREおよび−CONREREからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で任意選択で置換されたC3〜8シクロ脂肪族である。シクロ脂肪族の例には、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルが含まれる。]
[0219] さらに他の実施形態では、R9は、O、NH、NREおよびSからなる群から独立に選択される1または2個のヘテロ原子を有する3〜8員の複素環であり;前記複素環は、RE、オキソ、ハロ、−OH、−NRERE、−ORE、−COOREおよび−CONREREからなる群から独立に選択される1または2個の置換基で任意選択で置換されている。3〜8員の複素環の例には、これらに限定されないが、]
[0220] が含まれる。]
[0221] さらに他のいくつかの実施形態では、R9は、O、SおよびNREからなる群から独立に選択される1または2個の環原子を有する任意選択で置換された5〜8員のヘテロアリールである。5〜8員のヘテロアリールの例には、これらに限定されないが、]
[0222] が含まれる。]
[0223] いくつかの実施形態では、RD1とRD2は、それらが結合している炭素と一緒に、O、NH、NREおよびSからなる群から独立に選択される0〜2個の環原子を有する、任意選択で置換された4〜8員の飽和、部分不飽和または芳香族の環を形成する。炭素原子3’’および4’’を含むフェニルと一緒になったRD1およびRD2の例には、これらに限定されないが、]
[0224] が含まれる。]
[0225] いくつかの実施形態では、RD2は、H、RE、ハロ、−OH、−(CH2)rNRERE、−(CH2)rORE、−SO2−RE、−NRE−SO2−RE、−SO2NRERE、−C(O)RE、−C(O)ORE、−OC(O)ORE、−NREC(O)OREおよび−C(O)NREREからなる群から選択され;ただし、rは0、1または2である。他の実施形態では、RD2は、H、C1〜6脂肪族、ハロ、−CN、−NH2、−NH(C1〜6脂肪族)、−N(C1〜6脂肪族)2、−CH2−N(C1〜6脂肪族)2、−CH2−NH(C1〜6脂肪族)、−CH2NH2、−OH、−O(C1〜6脂肪族)、−CH2OH、−CH2−O(C1〜6脂肪族)、−SO2(C1〜6脂肪族)、−N(C1〜6脂肪族)−SO2(C1〜6脂肪族)、−NH−SO2(C1〜6脂肪族)、−SO2NH2、−SO2NH(C1〜6脂肪族)、−SO2N(C1〜6脂肪族)2、−C(O)(C1〜6脂肪族)、−C(O)O(C1〜6脂肪族)、−C(O)OH、−OC(O)O(C1〜6脂肪族)、−NHC(O)(C1〜6脂肪族)、−NHC(O)O(C1〜6脂肪族)、−N(C1〜6脂肪族)C(O)O(C1〜6脂肪族)、−C(O)NH2および−C(O)N(C1〜6脂肪族)2からなる群から選択される。いくつかの例では、RD2は、H、C1〜6脂肪族、ハロ、−CN、−NH2、−CH2NH2、−OH、−O(C1〜6脂肪族)、−CH2OH、−SO2(C1〜6脂肪族)、−NH−SO2(C1〜6脂肪族)、−C(O)O(C1〜6脂肪族)、−C(O)OH、−NHC(O)(C1〜6脂肪族)、−C(O)NH2、−C(O)NH(C1〜6脂肪族)および−C(O)N(C1〜6脂肪族)2からなる群から選択される。例えば、RD2は、H、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、t−ブチル、F、Cl、CN、−NH2、−CH2NH2、−OH、−OCH3、−O−エチル、−O−(i−プロピル)、−O−(n−プロピル)、−CH2OH、−SO2CH3、−NH−SO2CH3、−C(O)OCH3、−C(O)OCH2CH3、−C(O)OH、−NHC(O)CH3、−C(O)NH2および−C(O)N(CH3)2からなる群から選択される。一実施形態では、RD2は水素である。他の実施形態では、RD2はメチルである。または、RD2はエチルである。または、RD2はFである。または、RD2はClである。または−OCH3である。]
[0226] 他の態様では、本発明は、式V−Aまたは式V−Bの化合物:]
[0227] を提供する。式中、T、RD1、RD2およびR1’は上記定義の通りである。]
[0228] 一実施形態では、Tは−CH2−、−CF2−または−C(CH3)2−である。]
[0229] 一実施形態では、R1’は、H、C1〜6脂肪族、ハロ、CF3、CHF2、−O(C1〜6脂肪族)、C3〜C5シクロアルキルまたは1個の酸素原子を含むC4〜C6ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。例示的な実施形態は、H、メチル、エチル、i−プロピル、t−ブチル、F、Cl、CF3、CHF2、−OCH3、−OCH2CH3、−O−(i−プロピル)、−O−(t−ブチル)、シクロプロピルまたはオキセタニルを含む。より好ましくは、R1’はHである。または、R1’はメチルである。または、エチルである。または、CF3である。または、オキセタニルである。]
[0230] 一実施形態では、RD1はZDR9である。ZDは、CONH、NHCO、SO2NH、SO2N(C1〜6アルキル)、NHSO2、CH2NHSO2、CH2N(CH3)SO2、CH2NHCO、COO、SO2またはCOから選択される。一実施形態では、RD1はZDR9である。ZDは、CONH、SO2NH、SO2N(C1〜6アルキル)、CH2NHSO2、CH2N(CH3)SO2、CH2NHCO、COO、SO2またはCOから選択される。]
[0231] 一実施形態では、ZDはCOOであり、R9はHである。一実施形態では、ZDはCOOであり、R9は任意選択で置換された直鎖状または分岐状C1〜6脂肪族である。一実施形態では、ZDはCOOであり、R9は任意選択で置換された直鎖状または分岐状C1〜6アルキルである。一実施形態では、ZDはCOOであり、R9はC1〜6アルキルである。一実施形態では、ZDはCOOであり、R9はメチルである。]
[0232] 一実施形態では、ZDはCH2Oであり、R9はHである。一実施形態では、ZDはCH2Oであり、R9は任意選択で置換された直鎖状または分岐状C1〜6脂肪族である。一実施形態では、ZDはCH2Oであり、R9は任意選択で置換された直鎖状または分岐状C1〜6アルキルである。]
[0233] 一実施形態では、ZDはCONHであり、R9はHである。一実施形態では、ZDはCONHであり、R9は任意選択で置換された直鎖状または分岐状C1〜6脂肪族である。一実施形態では、ZDはCONHであり、R9は直鎖状または分岐状C1〜6アルキルである。一実施形態では、ZDはCONHであり、R9はメチルである。一実施形態では、ZDはCONHであり、R9は任意選択で置換された直鎖状または分岐状C1〜6アルキルである。一実施形態では、一実施形態では、ZDはCONHであり、R9は2−(ジメチルアミノ)−エチルである。]
[0234] いくつかの実施形態では、ZDはCOであり、R9は任意選択で置換されたシクロ脂肪族である。いくつかの実施形態では、ZDはCOであり、R9は任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族である。いくつかの実施形態では、ZDはCOであり、R9は−N(C2H4)2NHである。いくつかの実施形態では、ZDはCOであり、R9は−N(C2H4)2NMeである。いくつかの実施形態では、ZDはCOであり、R9は−N(C2H4)2Oである。]
[0235] いくつかの実施形態では、ZDはCH2NHCOであり、R9は任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族または任意選択で置換されたアルコキシである。いくつかの実施形態では、ZDはCH2NHCOであり、R9はハロ、オキソ、ヒドロキシルで任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6アルキル、または脂肪族、環状、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アミノ、カルボキシルもしくはカルボニルから選択される任意選択で置換された基である。一実施形態では、ZDはCH2NHCOであり、R9はメチルである。一実施形態では、ZDはCH2NHCOであり、R9はCF3である。一実施形態では、ZDはCH2NHCOであり、R9はt−ブトキシである。]
[0236] 一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はHである。いくつかの実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9は任意選択で置換された直鎖状または分岐状C1〜6脂肪族である。いくつかの実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9は、ハロ、オキソ、ヒドロキシルで任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6アルキル、またはC1〜6脂肪族、3〜8員の環状C6〜10アリール、5〜8員のヘテロアリール、アルコキシ、アミノ、アミド、カルボキシルもしくはカルボニルから選択される任意選択で置換された基である。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はメチルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はエチルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はi−プロピルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はt−ブチルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9は3,3−ジメチルブチルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はCH2CH2OHである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はCH(CH3)CH2OHである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はCH2CH(CH3)OHである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はCH(CH2OH)2である。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はCH2CH(OH)CH2OHである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はCH2CH(OH)CH2CH3である。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はC(CH3)2CH2OHである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はCH(CH2CH3)CH2OHである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はCH2CH2OCH2CH2OHである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はC(CH3)(CH2OH)2である。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はCH2CH(OH)CH2C(O)OHである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はCH2CH2N(CH3)2である。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はCH2CH2NHC(O)CH3である。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はCH(CH(CH3)2)CH2OHである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はCH(CH2CH2CH3)CH2OHである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9は1−テトラヒドロフリル−メチルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はフリルメチルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9は(5−メチルフリル)−メチルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9は2−ピロリジニルエチルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9は2−(1−メチルピロリジニル)−エチルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9は2−(4−モルホリニル)−エチルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9は3−(4−モルホリニル)−プロピルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はC(CH2CH3)(CH2OH)2である。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9は2−(1H−イミダゾール−4−イル)エチルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9は3−(1H−イミダゾール−1−イル)−プロピルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9は2−(2−ピリジニル)−エチルである。]
[0237] いくつかの実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9は任意選択で置換されたC1〜6シクロ脂肪族である。いくつかの例では、ZDはSO2NHであり、R9は任意選択で置換されたC1〜6シクロアルキルである。いくつかの例では、ZDはSO2NHであり、R9はC1〜6シクロアルキルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はシクロブチルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はシクロペンチルである。一実施形態では、ZDはSO2NHであり、R9はシクロヘキシルである。]
[0238] いくつかの実施形態では、ZDはSO2N(C1〜6アルキル)であり、R9は、任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族または任意選択で置換されたシクロ脂肪族である。いくつかの実施形態では、ZDはSO2N(C1〜6アルキル)であり、R9は任意選択で置換された直鎖状または分岐状C1〜6脂肪族である。いくつかの実施形態では、ZDはSO2N(C1〜6アルキル)であり、R9は、任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6アルキルまたは任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6アルケニルである。一実施形態では、ZDはSO2N(CH3)であり、R9はメチルである。一実施形態では、ZDはSO2N(CH3)であり、R9はn−プロピルである。一実施形態では、ZDはSO2N(CH3)であり、R9はn−ブチルである。一実施形態では、ZDはSO2N(CH3)であり、R9はシクロヘキシルである。一実施形態では、ZDはSO2N(CH3)であり、R9はアリルである。一実施形態では、ZDはSO2N(CH3)であり、R9はCH2CH2OHである。一実施形態では、ZDはSO2N(CH3)であり、R9はCH2CH(OH)CH2OHである。一実施形態では、ZDはSO2N(CH2CH2CH3)であり、R9はシクロプロピルメチルである。]
[0239] 一実施形態では、ZDはCH2NHSO2であり、R9はメチルである。一実施形態では、ZDはCH2N(CH3)SO2であり、R9はメチルである。]
[0240] いくつかの実施形態では、ZDはSO2であり、R9は、任意選択で置換されたC1〜6直鎖状もしくは分岐状脂肪族、あるいは窒素、酸素、イオウ、SOまたはSO2からなる群から選択される1、2もしくは3個の環員を有する任意選択で置換された3〜8員の複素環である。いくつかの実施形態では、ZDはSO2であり、R9は分岐状もしくは直鎖状C1〜6アルキルまたは3〜8員のヘテロシクロ脂肪族であり、そのそれぞれは1、2もしくは3個のオキソ、ハロ、ヒドロキシル、またはC1〜6脂肪族、カルボニル、アミノおよびカルボキシから選択される任意選択で置換された基で任意選択で置換されている。一実施形態では、ZDはSO2であり、R9はメチルである。いくつかの実施形態では、ZDはSO2であり、R9の例には、]
[0241] が含まれる。]
[0242] いくつかの実施形態では、RD2は、H、ヒドロキシル、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、C3〜6シクロアルキルまたはNH2である。いくつかの例では、RD2はH、ハロ、C1〜4アルキルまたはC1〜4アルコキシである。RD2の例には、H、F、Cl、メチル、エチルおよびメトキシが含まれる。]
[0243] 他の態様では、本発明は、式VIの化合物:]
[0244] (式中、
Gは−O−、−CHR9−またはNR9−であり;
XはOまたはH,Hであり;
R10およびR11は独立に、H、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロアリール、任意選択で置換されたC3〜C10シクロ脂肪族、任意選択で置換された3〜10員のヘテロシクロ脂肪族、カルボキシ[例えば、ヒドロキシカルボニルまたはアルコキシカルボニル]、アミド[例えば、アミノカルボニル]、アミノ、ハロ、アルコキシ、シアノまたはヒドロキシであるか;あるいはR10とR11は一緒に、]
[0245] を形成しており、
R9、TおよびR1’は上記に定義されている)
を提供する。]
[0246] いくつかの実施形態では、R1’は、H、C1〜6脂肪族、ハロ、CF3、CHF2、−O(C1〜6脂肪族)、C3〜C5シクロアルキルまたは1個の酸素原子を含むC4〜C6ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。例示的な実施形態は、H、メチル、エチル、i−プロピル、t−ブチル、F、Cl、CF3、CHF2、−OCH3、−OCH2CH3、−O−(i−プロピル)、−O−(t−ブチル)、シクロプロピルまたはオキセタニルを含む。より好ましくは、R1’はHである。または、R1’はメチルである。または、エチルである。または、CF3である。または、オキセタニルである。]
[0247] いくつかの実施形態では、Gは−O−である。いくつかの実施形態では、Gは−CHR9−である。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−である。いくつかの実施形態では、XはOである。いくつかの実施形態では、XはH,Hである。いくつかの実施形態では、R9は脂肪族である。いくつかの実施形態では、R9はアリールである。いくつかの実施形態では、R9はHである。いくつかの実施形態では、R11はヒドロキシ、アミノまたはアルコキシである。いくつかの実施形態では、R10はHである。いくつかの実施形態では、R10とR11は一緒に]
[0248] を形成している。]
[0249] いくつかの実施形態では、Gは−O−であり、XはH,Hである。いくつかの実施形態では、Gは−CHR9−であり、R9はアリールである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9は脂肪族である。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はアリールである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はHである。いくつかの実施形態では、Gは−CHR9−であり、R9はアリールであり、XはH,Hである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9は脂肪族であり、XはH,Hである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はアリールであり、XはOである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はHであり、XはOである。いくつかの実施形態では、Gは−CHR9−であり、R9はアリールであり、XはH,Hであり、R11はアルコキシであり、R10はHである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9は脂肪族であり、XはH,Hであり、R11はアルコキシであり、R10はHである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はアリールであり、XはOであり、R11はアルコキシであり、R10はHである。いくつかの実施形態では、GはNR9−であり、R9はHであり、XはOであり、R11はアルコキシであり、R10はHである。]
[0250] いくつかの実施形態では、R9はメチルである。いくつかの実施形態では、R9はフェニルである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はメチルであり、XはH,Hである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はフェニルであり、XはOである。いくつかの実施形態では、Gは−CHR9−であり、R9はフェニルであり、XはH,Hである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はHであり、XはOである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はメチルであり、XはH,Hであり、R11はメトキシであり、R10はHである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はフェニルであり、XはOであり、R11はメトキシであり、R10はHである。いくつかの実施形態では、Gは−CHR9−であり、R9はフェニルであり、XはH,Hであり、R11はメトキシであり、R10はHである。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はHであり、XはOであり、R11はメトキシであり、R10はHである。]
[0251] いくつかの実施形態では、Gは−CHR9−であり、R9はアリールであり、XはH,Hであり、R10とR11は一緒に]
[0252] を形成している。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9は脂肪族であり、XはH,Hであり、R10とR11は一緒に]
[0253] を形成している。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はアリールであり、XはOであり、R10とR11は一緒に]
[0254] を形成している。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はHであり、XはOであり、R10とR11は一緒に]
[0255] を形成している。]
[0256] いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はメチルであり、XはH,Hであり、R10とR11は一緒に]
[0257] を形成しており、Tは−CH2−、−CF2−または−C(CH3)2−である。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はフェニルであり、XはOであり、R10とR11は一緒に]
[0258] を形成しており、Tは−CH2−、−CF2−または−C(CH3)2−である。いくつかの実施形態では、Gは−CHR9−であり、R9はフェニルであり、XはH,Hであり、R10とR11は一緒に]
[0259] を形成しており、Tは−CH2−、−CF2−または−C(CH3)2−である。いくつかの実施形態では、Gは−NR9−であり、R9はHであり、XはOであり、R10とR11は一緒に]
[0260] を形成しており、Tは−CH2−、−CF2−または−C(CH3)2−である。]
[0261] 他の態様では、本発明は式VIIの化合物:]
[0262] を提供する。式中、YはCHまたはNである。ただし、少なくとも1つのYはNであり;mは0以上4以下の整数であり、T、R1、R1’は上記に定義されている。]
[0263] いくつかの実施形態では、Tは−CH2−、−CF2−または−C(CH3)2−である。]
[0264] いくつかの実施形態では、R1’は、H、C1〜6脂肪族、ハロ、CF3、CHF2、−O(C1〜6脂肪族)、C3〜C5シクロアルキルまたは1個の酸素原子を含むC4〜C6ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される。例示的な実施形態は、H、メチル、エチル、i−プロピル、t−ブチル、F、Cl、CF3、CHF2、−OCH3、−OCH2CH3、−O−(i−プロピル)、−O−(t−ブチル)、シクロプロピルまたはオキセタニルを含む。好ましくは、R1’はHである。または、R1’はメチルである。または、エチルである。または、CF3である。または、オキセタニルである。]
[0265] いくつかの実施形態では、オルトYはNである。いくつかの実施形態では、メタYはNである。いくつかの実施形態では、パラYはNである。いくつかの実施形態では、R1はアルコキシ、アミノ、ヒドロキシまたは脂肪族である。いくつかの実施形態では、mは0である。いくつかの実施形態では、mは1である。いくつかの実施形態では、mは2である。いくつかの実施形態では、mは3である。いくつかの実施形態では、mは4である。いくつかの実施形態では、オルトYはNであり、メタおよびパラYはCHである。いくつかの実施形態では、メタYはNであり、オルトおよびパラYはCHである。いくつかの実施形態では、パラYはNであり、オルトおよびメタYはCHである。いくつかの実施形態では、R1はアルコキシである。いくつかの実施形態では、R1はメトキシである。いくつかの実施形態では、メタYはNであり、オルトおよびパラYはCHであり;R1はアルコキシであり、mは1である。いくつかの実施形態では、メタYはNであり、オルトおよびパラYはCHであり;R1はメトキシであり、mは1である。いくつかの実施形態では、メタYはNであり、オルトおよびパラYはCHであり;R1はメトキシであって、パラ位にあり、mは1である。]
[0266] 本発明の化合物の例には、これらに限定されないが、以下の表1に示すものが含まれる。]
[0267] ]
[0268] ]
[0269] 合成スキーム
本発明の化合物は、公知の方法または実施例に示したようにして調製することができる。R1がアリールまたはヘテロアリールである1つの例では、本発明の化合物はスキームIに示したようにして調製することができる。]
[0270] スキームI]
[0271] スキームII]
[0272] スキームIII]
[0273] スキームIV]
[0274] スキームV]
[0275] スキームVI]
[0276] スキームVII]
[0277] スキームVIII]
[0278] スキームIを参照すると、式iのニトリルを、例えば、50%水酸化ナトリウムなどの塩基、任意選択での例えばベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(BTEAC)などの相間移動試薬の存在下、ジハロ脂肪族でアルキル化(ステップa)して、対応するアルキル化ニトリル(示されていない)を生成する。これは加水分解されて酸iiとなる。例えば塩化チオニル/DMFなどの適切な試薬を用いて、式iiの化合物を酸クロリドに転換させる。式ivのアミノピリジン(Xはハロである)との酸クロリドiiiの反応(ステップc)は式vのアミドを生成する。例えば酢酸パラジウムまたはジクロロ−[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)(Pd(dppf)Cl2)などの触媒の存在下での、任意選択で置換されたボロン酸誘導体とのアミドvの反応(ステップd)は、本発明の化合物(R1はアリール、ヘテロアリールまたはシクロアルケニルである)を提供する。ボロン酸誘導体viは市販品を入手するか、例えば、実施例に記載するような酢酸パラジウムカップリング試薬の存在下でのアリールブロミドのジボランエステルとの反応などの公知の方法によって調製することができる。]
[0279] 1つのR1がアリールであり、別のR1は脂肪族、アルコキシ、シクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族である他の例では、本発明の化合物は、式ivのアミノピリジンの代わりに、]
[0280] (Xはハロであり、QはC1〜6脂肪族、アリール、ヘテロアリールまたは3〜10員のシクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族である)
などの適切な置換イソキノリンを用いて、スキームIのステップa、bおよびcに記載したようにして調製することができる。]
[0281] 処方、投与および使用
薬学的に許容される組成物
したがって、本発明の他の態様では、本明細書で説明する化合物のいずれか、および任意選択の薬学的に許容される担体、補助剤または媒体を含む、薬学的に許容される組成物を提供する。特定の実施形態では、これらの組成物は、1つまたは複数の追加の治療薬を任意選択でさらに含む。]
[0282] 本発明の特定の化合物は、治療用に遊離形態(free form)で存在することができ、適切な場合、薬学的に許容される誘導体またはそのプロドラッグとして存在することができることも理解されよう。本発明によれば、薬学的に許容される誘導体またはプロドラッグには、これらに限定されないが、それを必要とする患者に投与すると、直接的または間接的に、本明細書で説明する化合物またはその代謝産物もしくは残基を提供できる、薬学的に許容される塩、エステル、そうしたエステルの塩または他の任意の付加体もしくは誘導体が含まれる。]
[0283] 本明細書で用いる「薬学的に許容される塩」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、炎症、アレルギー反応などを伴うことなくヒトや下等動物の組織と接触して用いるのに適しており、かつ、妥当な便益/リスク比に相応した塩を指す。「薬学的に許容される塩」は、レシピエントに投与されると、直接的かまたは間接的に、本発明の化合物またはその阻害的に活性な代謝産物もしくは残基を提供することができる本発明の化合物の任意の非毒性の塩またはエステルの塩を意味する。]
[0284] 薬学的に許容される塩は当業界で周知である。例えば、S.M.Bergeらは、J.Pharmaceutical Sciences、1977年、66巻、1〜19頁(これを参照により本明細書に組み込む)に薬学的に許容される塩を詳細に記載している。本発明の化合物の薬学的に許容される塩には、適切な無機および有機の酸および塩基から誘導されるものが含まれる。薬学的に許容される非毒性付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸と形成させるか、あるいは、イオン交換などの当業界で用いられている他の方法によるアミノ基の塩である。他の薬学的に許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルクロン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモン酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが含まれる。適切な塩基から誘導される塩には、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびN+(C1〜4アルキル)4塩が含まれる。本発明は、本明細書で開示する任意の塩基性窒素含有基の四級化も想定する。そうした四級化によって、水溶性もしくは油溶性または分散性の産物を得ることができる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの塩が含まれる。他の薬学的に許容される塩には、適切な場合、ハライド、ヒドロキシド、カルボキシレート、サルフェート、ホスフェート、ナイトレート、低級アルキルスルホネートならびにアリールスルホネートなどの対イオンを用いて形成される非毒性アンモニウム、四級アンモニウムおよびアミンカチオンが含まれる。]
[0285] 上記したように、本発明の薬学的に許容される組成物は、薬学的に許容される担体、補助剤または媒体を追加的に含む。それらには、本明細書で使用するような、特定の所望剤形に適したありとあらゆる溶媒、希釈剤または他の液体媒体、分散剤もしくは懸濁化剤、界面活性剤、等張剤、増粘剤もしくは乳化剤、保存剤、固体結合剤、滑沢剤などが含まれる。Remington:The Science and Practice of Pharmacy、21st edition、2005年、ed.D.B.Troy、Lippincott Williams & Wilkins、Philadelphia、およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technology、eds.J.Swarbrick and J.C.Boylan、1988〜1999年、Marcel Dekker、New York(そのそれぞれを参照により本明細書に組み込む)は、薬学的に許容される組成物を処方するのに用いられる様々な担体、およびその調製のための公知の技術を開示している。通常の任意の担体媒体が、例えば望まない生物学的作用をもたらすか、あるいは、薬学的に許容される組成物の他の任意の成分と有害な形で相互作用することなどによって本発明の化合物と適合しない場合を除いて、その使用は本発明の範囲内であるものとする。薬学的に許容される担体として働くことができる材料のいくつかの例には、これらに限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えばリン酸塩、グリシン、ソルビン酸もしくはソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質、例えば硫酸プロタミン、リン酸1水素2ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレンポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、羊毛脂、ラクトース、グルコースおよびスクロースなどの糖類;トウモロコシでんぷんおよびジャガイモでんぷんなどのでんぷん;ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなどのセルロースおよびその誘導体;粉末トラガカント;モルト;ゼラチン;タルク;ココアバターおよび坐剤用ワックスなどの賦形剤;オイル、例えばピーナッツ油、綿実油;サフラワー油;ゴマ油;オリーブ油;コーンオイルおよび大豆油;グリコール;例えばプロピレングリコールまたはポリエチレングリコール;エステル、例えばオレインエチルおよびラウリン酸エチル;寒天;緩衝剤、例えば水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;アルギン酸;パイロジェン除去水;等張食塩水;リンガー溶液;エチルアルコールおよびリン酸緩衝液、ならびに他の非毒性の適合性滑沢剤、例えばラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムが含まれるが、また、処方者の判断に従って、着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤および芳香剤、保存剤および酸化防止剤も組成物中に含めることができる。]
[0286] 化合物および薬学的に許容される組成物の使用
さらに他の態様では、本発明は、ABCトランスポーター活性に関係する状態、疾患または障害を治療する方法を提供する。特定の実施形態では、本発明は、ABCトランスポーター活性の欠損に関係する状態、疾患または障害を治療する方法であって、式(I、II、III、IV、V−A、V−B、VIおよびVIIまたはその下位部類)の化合物を含む組成物をそれを必要とする対象、好ましくは哺乳動物に投与することを含む方法を提供する。]
[0287] 特定の好ましい実施形態では、本発明は、前記哺乳動物に有効量の式(I、II、III、IV、V−A、V−B、VIおよびVIIまたはその下位部類)の化合物、または上記したようなその好ましい実施形態を含む組成物を投与するステップを含む、嚢胞性線維症、ぜんそく、煙誘発COPD、慢性気管支炎、鼻副鼻腔炎、便秘、膵臓炎、膵機能不全、先天性両側精管欠損症(CBAVD)によって引き起こされる男性の不妊症、軽度の肺疾患、特発性膵臓炎、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)、肝疾患、遺伝性肺気腫、遺伝性ヘモクロマトーシス、凝固−線維素溶解欠乏症、例えばプロテインC欠乏症、1型遺伝性血管浮腫、脂質プロセッシング欠乏症、例えば家族性高コレステロール血症、1型乳び血症、無βリポタンパク血症、リソソーム蓄積症、例えばI−細胞疾患/偽ハーラー症候群、ムコ多糖症、サンドホフ/テイサックス病、クリーグラー−ナジャー病II型、多腺性内分泌障害/高インスリン血症、真性糖尿病、ラロン型小人症、ミレオペルオキシダーゼ欠乏症、原発性甲状腺機能低下症、メラノーマ、グリカノシスCDG1型、先天性甲状腺機能亢進症、骨形成不全症、遺伝性低フィブリノーゲン血症、ACT欠乏症、尿崩症(DI)、ニューロフィシールDI、腎性DI、シャルコー−マリー−トゥース症候群、ペリツェウス−メルツバッハー病、神経変性疾患、例えばアルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、進行性核上麻痺、ピック病、いくつかのポリグルタミン神経疾患、例えばハンチントン病、脊髄小脳失調I型、脊髄性および延髄性筋萎縮、歯状核赤核淡蒼球ルイ体および筋緊張性ジストロフィー、ならびに海綿状脳障害、例えば遺伝性クロイツフェルト−ヤコブ病(プリオンタンパク質プロセッシング欠陥に起因)、ファブリー病、ストロイスラー−シャインカー症候群、COPD、ドライアイ疾患またはシェーグレン病を治療する方法を提供する。]
[0288] 代替の好ましい実施形態によれば、本発明は、前記哺乳動物に有効量の式(I、II、III、IV、V−A、V−B、VIおよびVIIまたはその下位部類)の化合物、または上記したようなその好ましい実施形態を含む組成物を投与するステップを含む嚢胞性線維症の治療方法を提供する。]
权利要求:

請求項1
式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、式中、その出現ごとに独立に:R1は、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロアリール、任意選択で置換された3〜10員のヘテロシクロ脂肪族であり、ただし、少なくとも1つのR1は、イソキノリン環の1位に結合している、任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールであり;R2は、水素または任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり;R3とR’3は、それらが結合している炭素原子と一緒に、任意選択で置換されたC3〜7シクロ脂肪族を形成しており;R4は、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールであり;そしてnは1、2、3、4、5または6である、化合物または薬学的に許容されるその塩。
請求項2
前記イソキノリン環の1位に結合している前記1つのR1が、1、2または3個の−ZDR9で置換されており;各ZDは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZDの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CONRE−、−CO2−、−O−、−NRECO−、−SO2−、−NRE−、−SO2NRE−または−NRESO2−によって独立に任意選択で置き換えられており;各R9は独立に、RE、−OH、−NH2、−N(CH3)2または−N+(CH3)3であり;各REは独立に、水素または任意選択で置換されたC1〜8脂肪族基である、請求項1に記載の化合物。
請求項3
前記イソキノリン環の1位に結合している前記1つのR1が、1つまたは2つの−ZDR9で任意選択で置換されたフェニルである、請求項2に記載の化合物。
請求項4
前記イソキノリン環の1位に結合している前記1つのR1が、1つの−ZDR9で任意選択で置換されたヘテロアリールである、請求項2に記載の化合物。
請求項5
前記イソキノリン環の1位に結合している前記1つのR1が、1つの−ZDR9で任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族である、請求項2に記載の化合物。
請求項6
前記イソキノリン環の1位に結合している前記1つのR1が、からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
請求項7
R3とR’3が、それらが結合している炭素原子と一緒にC3〜7シクロ脂肪族を形成している、請求項1に記載の化合物。
請求項8
R3とR’3が、それらが結合している炭素原子と一緒にシクロプロピル環を形成している、請求項1に記載の化合物。
請求項9
R4が、任意選択で置換されたフェニルである、請求項1に記載の化合物。
請求項10
R4が、からなる群から選択されるものである、請求項1に記載の化合物。
請求項11
前記化合物が式(III):を有するかまたは薬学的に許容されるその塩であり、式中、その出現ごとに独立に:RDは−ZDR9であり、各ZDは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZDの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CONRE−、−CO2−、−NRECO2−、−O−、−NRECO−、−SO2−、−NRE−、−SO2NRE−または−NRESO2−によって独立に任意選択で置き換えられており;R9は、RE、−OH、−NH2、−N(CH3)2または−N+(CH3)3であり;REは、水素または任意選択で置換されたC1〜8脂肪族基であり;R2はHまたはC1〜4脂肪族であり;R3とR’3は、それらが結合している炭素原子と一緒にC3〜7シクロ脂肪族を形成しており;R4はアリールまたはヘテロアリールであり、そのそれぞれは、1、2または3個の−ZCR8で任意選択で置換されており、各ZCは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZCの最大で2つの炭素単位は、−O−によって任意選択でかつ独立に置き換えられているか;あるいは、R4は、それらが結合している炭素と一緒に、最大で2個の環原子がOである4〜8員の飽和、部分飽和または芳香族の環を形成している2つの出現する−ZCR8で置換されたアリールまたはヘテロアリールであり;そしてR8は、任意選択で置換されたC1〜8脂肪族基である、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
請求項12
前記化合物が式IV:を有するかまたは薬学的に許容されるその塩であり、式中、その出現ごとに独立に:Tは、任意選択で置換されたC1〜2脂肪族鎖であり、炭素単位のそれぞれは、−CF2−によって独立に任意選択で置き換えられており;R1’は、水素または任意選択で置換されたC1〜6脂肪族であり;RD1は、炭素番号3’’または4’’と結合しており;RD1およびRD2は−ZDR9であり、各ZDは独立に、結合、または任意選択で置換された分岐状もしくは直鎖状C1〜6脂肪族鎖であり、ZDの最大で2つの炭素単位は、−CO−、−CONRE−、−CO2−、−O−、−NRECO−、−SO2−、−NRE−、−SO2NRE−または−NRESO2−によって独立に任意選択で置き換えられており;R9は、RE、−OH、−NH2、−N(CH3)2または−N+(CH3)3であるか;あるいは、RD1とRD2は、それらが結合している原子と一緒に、OおよびNREからなる群から独立に選択される最大で3個の環員を有する3〜8員の飽和、部分不飽和または芳香族の環であり;そしてREは、水素または任意選択で置換されたC1〜8脂肪族基である、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
請求項13
Tが、−CH2−および−CF2−からなる群から選択される、請求項12に記載の化合物。
請求項14
RD1が炭素番号3’’と結合した−CO2Hであり、RD2がHであり、Tが−CF2−であり、R1’がHである、請求項12に記載の化合物。
請求項15
RD1が炭素番号4’’と結合した−CO2Hであり、RD2がHであり、Tが−CF2−であり、R1’がHである、請求項12に記載の化合物。
請求項16
RD1とRD2が、それらが結合している炭素と一緒に、OおよびNREからなる群から独立に選択される0〜2個の環原子を有する任意選択で置換された3〜8員の飽和、部分不飽和または芳香族の環を形成している、請求項12に記載の化合物。
請求項17
RD1およびRD2が、炭素原子3’’および4’’を含むフェニルと一緒にである、請求項16に記載の化合物。
請求項18
前記化合物が式(VI):を有し、式中、Gは、−O−、−CHR9−または−NR9−であり;XはOまたはH,Hであり;R10およびR11は独立にHもしくはアルコキシであるか;またはR10とR11は一緒にを形成しており;Tは、−CH2−、−CF2−または−C(CH3)2−であり;R9は、水素、任意選択で置換されたC1〜8脂肪族基または任意選択で置換されたアリールであり;そしてR1’は、Hまたは任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である、請求項1に記載の化合物。
請求項19
Gが−O−である、請求項18に記載の化合物。
請求項20
Gが−CHR9−である、請求項18に記載の化合物。
請求項21
Gが−NR9−である、請求項18に記載の化合物。
請求項22
XがOである、請求項18に記載の化合物。
請求項23
XがH,Hである、請求項18に記載の化合物。
請求項24
R9が脂肪族である、請求項18に記載の化合物。
請求項25
R9がアリールである、請求項18に記載の化合物。
請求項26
R9がメチルまたはフェニルである、請求項18に記載の化合物。
請求項27
R11がアルコキシである、請求項18に記載の化合物。
請求項28
Gが−NR9−であり、R9がメチルであり、XがH,Hである、請求項18に記載の化合物。
請求項29
Gが−NR9−であり、R9がフェニルであり、XがOである、請求項18に記載の化合物。
請求項30
Gが−CHR9−であり、R9がフェニルであり、XがH,Hである、請求項18に記載の化合物。
請求項31
Gが−NR9−であり、R9がHであり、XがOである、請求項18に記載の化合物。
請求項32
Gが−NR9−であり、R9がメチルであり、XがH,Hであり、R11がメトキシであり、R10がHである、請求項18に記載の化合物。
請求項33
Gが−CHR9−であり、R9がフェニルであり、XがH,Hであり、R11がメトキシであり、R10がHである、請求項18に記載の化合物。
請求項34
Gが−NR9−であり、R9がHであり、XがOであり、R11がメトキシであり、R10がHである、請求項18に記載の化合物。
請求項35
前記化合物が式(VII):を有し、式中、YはCHまたはNであり、ただし、少なくとも1つのYはNであり;mは0以上4以下の整数であり;Tは任意選択で置換されたC1〜2脂肪族鎖であり、ここで炭素単位のそれぞれは、−CF2−によって独立に任意選択で置き換えられており;そしてR1’は、水素または任意選択で置換されたC1〜6脂肪族である、請求項1に記載の化合物。
請求項36
Tが−CH2−または−CF2−である、請求項35に記載の化合物。
請求項37
メタYがNである、請求項35に記載の化合物。
請求項38
mが1である、請求項35に記載の化合物。
請求項39
R1がアルコキシである、請求項35に記載の化合物。
請求項40
R1がメトキシである、請求項35に記載の化合物。
請求項41
前記化合物が、以下のうちの1つである、請求項1に記載の化合物。
請求項42
(i)請求項1に記載の化合物;および(ii)薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
請求項43
粘液溶解薬、気管支拡張薬、抗生物質、抗感染症薬、抗炎症薬、CFTR調節因子または栄養剤をさらに含む、請求項42に記載の組成物。
請求項44
ABCトランスポーター活性を調節する方法であって、該ABCトランスポーターを式(I)の化合物:と接触させるステップを含み、式中、その出現ごとに独立に:R1は、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたアリール、任意選択で置換されたヘテロアリール、任意選択で置換されたC3〜10シクロ脂肪族、任意選択で置換された3〜10員のヘテロシクロ脂肪族、カルボキシ、アミド、アミノ、ハロ、またはヒドロキシであり、ただし、少なくとも1つのR1は、イソキノリン環の1位に結合している、任意選択で置換されたシクロ脂肪族、任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールであり;R2は、水素、任意選択で置換されたC1〜6脂肪族、任意選択で置換されたC3〜6シクロ脂肪族、任意選択で置換されたフェニルまたは任意選択で置換されたヘテロアリールであり;R3とR’3は、それらが結合している炭素原子と一緒に、任意選択で置換されたC3〜7シクロ脂肪族または任意選択で置換されたヘテロシクロ脂肪族を形成しており;R4は、任意選択で置換されたアリールまたは任意選択で置換されたヘテロアリールであり;そしてnは1、2、3、4、5または6である、方法。
請求項45
前記ABCトランスポーターがCFTRである、請求項44に記載の方法。
請求項46
患者の疾患を治療するかまたはその重症度を低減させる方法であって、該疾患が、嚢胞性線維症、ぜんそく、煙誘発COPD、慢性気管支炎、鼻副鼻腔炎、便秘、膵臓炎、膵機能不全、先天性両側精管欠損症(CBAVD)によって引き起こされる男性の不妊症、軽度の肺疾患、特発性膵臓炎、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)、肝疾患、遺伝性肺気腫、遺伝性ヘモクロマトーシス、凝固−線維素溶解欠乏症、例えばプロテインC欠乏症、1型遺伝性血管浮腫、脂質プロセッシング欠乏症、例えば家族性高コレステロール血症、1型乳び血症、無βリポタンパク血症、リソソーム蓄積症、例えばI−細胞疾患/偽ハーラー、ムコ多糖症、サンドホフ/テイサックス、クリーグラー−ナジャーII型、多腺性内分泌障害/高インスリン血症、真性糖尿病、ラロン型小人症、ミレオペルオキシダーゼ欠乏症、原発性甲状腺機能低下症、メラノーマ、グリカノシスCDG1型、先天性甲状腺機能亢進症、骨形成不全症、遺伝性低フィブリノーゲン血症、ACT欠乏症、尿崩症(DI)、ニューロフィシールDI、腎性DI、シャルコー−マリー−トゥース症候群、ペリツェウス−メルツバッハー病、神経変性疾患、例えばアルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、進行性核上麻痺、ピック病、いくつかのポリグルタミン神経疾患、例えばハンチントン病、脊髄小脳失調I型、脊髄性および延髄性筋萎縮、歯状核赤核淡蒼球ルイ体および筋緊張性ジストロフィー、ならびに海綿状脳障害、例えば遺伝性クロイツフェルト−ヤコブ病(プリオンタンパク質プロセッシング欠陥に起因)、ファブリー病、ストロイスラー−シャインカー症候群、COPD、ドライアイ疾患またはシェーグレン病から選択され、該方法が、該患者に有効量の請求項1に記載の化合物を投与するステップを含む方法。
請求項47
インビトロまたはインビボで、生物学的試料中のABCトランスポーターまたはその断片の活性を測定するのに使用するキットであって:(i)請求項1に記載の化合物を含む組成物;および(ii)a)該組成物を該生物学的試料と接触させること;b)該ABCトランスポーターまたはその断片の活性を測定することについての指示書を含むキット。
請求項48
a)追加の組成物を前記生物学的試料と接触させること;b)該追加の組成物の存在下で、前記ABCトランスポーターまたはその断片の活性を測定すること、およびc)該追加の組成物の存在下での該ABCトランスポーターの活性を、請求項1に記載の化合物存在下での該ABCトランスポーターの密度と比較することについての指示書をさらに含む、請求項47に記載のキット。
請求項49
前記キットを、CFTRの密度を測定するために使用する、請求項48に記載のキット。
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